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2022年7月17日 (日)

私家版 Who’s Who その2 ソン・ガンホ

【ソン・ガンホ】1967年生まれ、慶尚南道金海市出身

 韓国のフランキー堺、ソン・ガンホ。チェ・ミンシクやアン・ソンギと並ぶ、今やだれ知らぬものない名優である。彼を取り上げる気になったのは前回の江口のりこ同様、朝日新聞別刷「be」 2022年7月16日付「今こそ!見たい」シリーズの<韓国映画ランキング>で上位3作をソン・ガンホ出演作が占めていたからだ。1位は「パラサイト 半地下の家族」、2位は「シュリ」、3位は「ベイビー・ブローカー」。新作の「ベイビー・ブローカー」はまだ観ていないが、新作で今一番観たいと思っている映画だ。参考までに4位以下も並べておく。

4位 「私の頭の中の消しゴム」
5位 「JSA」
6位 「猟奇的な彼女」
7位 「タクシー運転手 約束は海を越えて」
8位 「王になった男」
9位 「シルミド」
10位 「八月のクリスマス」

 あまりにお涙頂戴的な「私の頭の中の消しゴム」以外はいずれも好きな映画だ。5位の「JSA」と7位の「タクシー運転手 約束は海を越えて」もソン・ガンホ主演。おすすめの韓国映画については「ゴブリンのこれがおすすめ46 韓国映画+韓国TVドラマ」も参照していただきたい。

 ソン・ガンホはフランキー堺同様、天才的な役者である。基本的にコメディが似合うイメージだが、もちろんシリアスなドラマでも十分実力を発揮できる。どんな役を演じてもハマるからすごい。出演作はかなりの数に上るが(これまでに観た彼の映画は15本)、彼の出る映画に駄作はない(すべて傑作とまでは言わないが)。

 韓国の映画やテレビ・ドラマは新陳代謝が異様に早い。どんどん新しい才能が生まれてくる。その中でソン・ガンホは揺るがぬ地位を築き続けている。美男・美女ひしめく中で、どこから見ても普通のおじさん的ルックスの彼が演技力と人柄で抜きん出ているというのは並大抵の才能と努力ではない。韓国映画を支える屋台骨のような存在だと言っても過言ではないだろう。是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」をはじめ、これからどんな映画と出会えるか楽しみでならない。

 

<ソン・ガンホ出演作 おすすめの10本>
「パラサイト 半地下の家族」(2019)ポン・ジュノ監督
「タクシー運転手 ~約束は海を越えて~」(2017)チャン・フン監督
「弁護人」(2013)ヤン・ウソク監督
「シークレット・サンシャイン」(2007)イ・チャンドン監督
「グエムル 漢江の怪物」(2006) ポン・ジュノ監督
「大統領の理髪師」(2004) イム・チャンサン監督
「殺人の追憶」(2003)  ポン・ジュノ監督
「反則王」(2000) キム・ジウン監督
「JSA」(2000) パク・チャヌク監督
「シュリ」(1999) カン・ジェギュ監督

次点「観相師」(2013)ハン・ジェリム監督

*色が変わっている作品は、本ブログ内の作品レビューや短評へのリンクが張ってあります。

 

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