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2020年11月 2日 (月)

ショーン・コネリー追悼

 つい2日前の10月31日にショーン・コネリーが亡くなった。好きな俳優だったのでここに謹んで哀悼の意を表し、彼についての思い出を語ろうと思う。僕らの世代ではショーン・コネリー(1930年~2020年)と聞いてまず思い浮かべるのは007シリーズだろう。イギリスを代表するシリーズもので、いまだにボンド役を替えて続いている。末尾のベスト・テンにも2本入れているが、正直このシリーズは大して好きではない。当時絶大な人気で、次のボンドガールは誰だそうだとよく話題になっていたが、僕自身は特に強く関心を持ったことはない。正直どれも同じ感じで、映画日記を観ないとどれを観てどれを観ていないかも判然としない。それに何といってもショーン・コネリーの、颯爽とはしているものの、脂ぎったどや顔はあまり好きになれなかった。そういえば数千枚あるDVDコレクションの中に007物は1枚もない(ショーン・コネリー版以外も含めて)。それでも歴代のボンド役で誰が一番かと問われれば、迷うことなくショーン・コネリーと答えるだろう。僕にとって、いや僕らの世代にとってと言わせてもらおう、ショーン・コネリー以外のジェームズ・ボンドはすべて彼の代役に過ぎない。それくらい圧倒的な存在感があったことは確かだ。

 007時代では「男の闘い」がダントツで優れている。名優リチャード・ハリスとの丁々発止のやり取りが見事で、初期の最高傑作だと思う。その後70年代から80年代半ばまで長い低迷期が続く。渋みが増し、味のある役者として第一線に復帰してきたと感じたのは1986年の「薔薇の名前」だ。堂々たる存在感で、名優の風格が漂っていた。役者として見た場合、これ以降の作品に代表作が集中している。もちろん重厚な役だけではなく飄々とした役もこなす。「薔薇の名前」以降では「アンタッチャブル」、「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」と「小説家を見つけたら」が特に良い。

 しかし作品年表を見てみると、90年代以降はそれ程突出して優れたものはあまりない。良い役者なのだが、どうも今一つ作品に恵まれていない気がする。こうやって振り返ってみると、80年代半ばから90年代半ばまでが役者として一番充実していた時期かもしれない。

 僕はあくまで作品中心に考えるので、監督にしろ俳優にしろ個人のパーソナルなことには一切関心がない。だから彼の死亡記事を見て、あれこれ調べて初めて彼がスコットランド出身だと言うことを知った。スコットランド人としてのプライドも高く、ジェームズ・ボンドもスコットランド出身にしてスコットランドのアクセント(訛り)を直さなかったという。う~ん、ボンドがスコットランド出身とは知らなかった。そういえばショーンはアイルランド系の名前だ(英語のジョンに当たる)。どうして気が付かなかったのか、われながら情ない。まあアクセントについては、当時のテレビでの映画放送はほとんど吹替だったから気づきようもなかったわけだが、たとえ字幕版だったとしても気づいたかどうか。

 それはともかく今晩はショーン・コネリーを偲んで「アンタッチャブル」でも観てみよう。

【ショーン・コネリー マイ・ベスト・テン】
「007/ロシアより愛をこめて」(1963) テレンス・ヤング監督、イギリス
「007/ゴールドフィンガー」(1964) ガイ・ハミルトン監督、イギリス
「男の闘い」(1969) マーティン・リット監督、アメリカ
「薔薇の名前」(1986) ジャン=ジャック・アノー監督、仏・西独・伊
「アンタッチャブル」(1987) ブライアン・デ・パルマ監督、アメリカ
「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」(1989) スティーヴン・スピルバーグ監督、アメリカ
「レッド・オクトーバーを追え」(1990) ジョン・マクティアナン監督、アメリカ
「理由」(1995) アーネ・グリムシャー監督、アメリカ
「ザ・ロック」(1996) マイケル・ベイ監督、アメリカ
「小説家を見つけたら」(2000) ガス・ヴァン・サント監督、アメリカ

 

 

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