これから観たい&おすすめ映画・BD(15年9月)
【新作映画】公開日
8月22日
「ナイトクローラー」(ダン・ギルロイ監督、アメリカ)
「クーキー」(ヤン・スヴェラーク監督、チェコ)
「at home アットホーム」(蝶野博監督、日本)
「くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ」(パンジャマン・レネール、他、監督、フランス)
「夏をゆく人々」(アリーチェ・ロルヴァケル監督、イタリア・スイス・ドイツ)
8月28日
「わたしに会うまでの1600キロ」(ジャン・マルク・ヴァレ監督、アメリカ)
「しあわせへのまわり道」(イザベル・コイシェ監督、アメリカ)
8月29日
「僕たちの家に帰ろう」(リー・ルイジュン監督、中国)
9月2日
「ワイルド・スピード SKY MISSION」(ジェームズ・ワン監督、アメリカ・日本)
9月4日
「ヴィンセントが教えてくれたこと」(セオドア・メルフィ監督、アメリカ)
9月5日
「クーデター」(ジョン・エリック・ドゥードル監督、アメリカ)
「Dearダニー 君へのうた」(ダン・フォーゲルマン監督、アメリカ)
「ギヴァー 記憶を注ぐ者」(フィリップ・ノイス監督、アメリカ)
「天使が消えた街」(マイケル・ウィンターボトム監督、イギリス・イタリア・スペイン)
「アンフェア the end」(佐藤嗣麻子監督、日本)
「ピース オブ ケイク」(田口トモロヲ監督、日本)
「TOKYO CITY GIRL」(山田能龍、他、監督、日本)
9月11日
「キングスマン」(マシュー・ヴォーン監督、イギリス)
「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」(フランソワ・ジラール、アメリカ)
9月12日
「ピクセル」(クリス・コロンバス監督、アメリカ・中国・カナダ)
「カリフォルニア・ダウン」(ブラッド・ペイトン監督、アメリカ)
「黒衣の刺客」(ホウ・シャオシェン監督、台湾・中国・香港・フランス)
「天空の蜂」(堤幸彦監督、日本)
「ガールズ・ステップ」(川村泰祐監督、日本)
「ピエロがお前を嘲笑う」(バラン・ボー・オダー監督、ドイツ)
9月18日
「チャッピー」(ニール・ブロムカンプ監督、アメリカ・メキシコ・南アフリカ)
9月19日
「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」(樋口真嗣監督、日本)
「ハッピーボイス・キラー」(マルジャン・サトラビ監督、アメリカ)
「ベル&セバスチャン」(ニコラ・ヴァニエ監督、フランス)
「シャーリー&ヒルダ ウォール街を出禁になった2人」(ホバルト・ブストネス監督、ノルウェー)
「ぼくらの家路」(エドワード・ベルガー監督、ドイツ)
「心が叫びたがってるんだ。」(長井龍雪監督、日本)
【新作DVD・BD】レンタル開始日
9月2日
「ワイルド・スピード SKY MISSION」(ジェイムズ・ワン監督、米・日)
「シンデレラ」(ケネス・ブラナー監督、米・英)
「群盗」(ユン・ジョンビン監督、韓国)
「パリよ、永遠に」(フォルカー・シュレンドルフ監督、フランス・ドイツ)
「ギリシャに消えた嘘」(ホセイン・アミニ監督、英・仏・米)
「リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン」(アンドリュー・ロー監督、米・香港)
「バードマン」(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、アメリカ)
「おみおくりの作法」(ウベルト・パゾリーニ監督、イギリス・イタリア)
「フォーカス」(グレン・フィカーラ、ジョン・レクア監督、アメリカ)
「繕い裁つ人」(三島有紀子監督、日本)
「陽だまりハウスでマラソンを」(キリアン・リートホーフ監督、ドイツ)
「カフェ・ド・フロール」(ジャン・マルク・バレ監督、カナダ・フランス)
「女神は二度微笑む」(スジョイ・ゴーシュ監督、インド)
「くちびるに歌を」(三木孝浩監督、日本)
「アナーキー」(マイケル・アルメレイダ監督、アメリカ)
「リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン」(アンドリュー・ロー監督、米・香港)
9月3日
「さよなら歌舞伎町」(廣木隆一監督、日本)
9月4日
「フォックスキャッチャー」(ベネットミラー監督、アメリカ)
「悼む人」(堤幸彦監督、日本)
「ラブストーリーズ コナーの涙/エリナーの愛情」(ネッド・ベンソン監督、米)
9月9日
「さいはてにて やさしい香りと待ちながら」(チアン・ショウチョン監督、日本)
「台風のノルダ」(新井陽次郎監督、日本)
「ストロボ・エッジ」(廣木隆一監督、日本)
9月16日
「カイト KITE」(ラルフ・ジマン監督、南アフリカ・メキシコ)
「ラン・オールナイト」(ジャウム・コレット・セラ監督、アメリカ)
9月18日
「セッション」(デイミアン・チャゼル監督、アメリカ)
「ジヌよさらば かむろば村へ」(松尾スズキ監督、日本)
9月25日
「間奏曲はパリで」(マルク・フィトゥシ監督、フランス)
「パレードへようこそ」(マシュー・ウォーキャス監督、イギリス)
10月2日
「ハッピーエンドが書けるまで」(ジョシュ・ブーン監督、アメリカ)
「アルプス 天空の交響曲」(ペーター・バーデーレ、他、監督、ドイツ)
「イミテーション・ゲーム」(モルテン・ティルドゥム監督、米・英)
「ゼロの未来」(テリー・ギリアム監督、英・ルーマニア・仏)
「ラスト・リベンジ」(ポール・シュレイダー監督、アメリカ)
「私の少女」(チョン・ジュリ監督、韓国)
「風に立つライオン」(三池崇史監督、日本)
「風に立つライオン」(三池崇史監督、日本)
「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」(スティーヴン・ナイト監督、英・米)
「いつか、また」(ハン・ハン監督、中国)
10月7日
「トゥモローランド」(ブラッド・バード監督、アメリカ)
「はじまりのうた」(ジョン・カーニー監督、アメリカ)
「海にかかる霧」(シム・ソンボ監督、韓国)
「白河夜船」(若木信吾監督、日本)
10月8日
「ブラックハット」(マイケル・マン監督、アメリカ)
10月9日
「龍三と七人の子分たち」(北野武監督、日本)
10月14日
「JIMI:栄光への軌跡」(ジョン・リドリー監督、英・アイルランド・米)
【旧作DVD・BD】発売日
8月31日
「ルイス・ブニュエル ≪メキシコ時代≫最終期Blu-ray BOX」
収録作品:「ビリディアナ」、「皆殺しの天使」、「砂漠のシモン」
9月2日
「Mr.レディMr.マダム」(78、エヅゥアール・モリナロ監督、フランス・イタリア).
「アバウト・シュミット」(02、アレクサンダー・ペイン監督、アメリカ)
「激突!」(71、スティーヴン・スピルバーグ監督、アメリカ)
「アパートの鍵貸します」(60、ビリー・ワイルダー監督、アメリカ)DVD
「カイロの紫のバラ」(85、ウディ・アレン監督、アメリカ)DVD
「フィルム・ノワール ベスト・コレクション DVD-BOX」
収録作品:「マルタの鷹」「底流」「ビッグ・ボウの殺人」「パスポートのない女」「M」、全8作品
9月16日
「イングマール・ベルイマン黄金期Blu-rayBOX③」(58、66、72)
収録作品:「魔術師」、「仮面/ペルソナ」、「叫びとささやき」
10月2日
「だれのものでもないチェレ」(76、ラースロー・ラノーディー監督、ハンガリー)
10月7日
「SHOREショア」(85、クロード・ランズマン監督、仏・英)
「クロード・ランズマン決定版BOX」
収録作品:「SHOREショア」、「ゾビブル、1943年10月14日午後4時」、「不正義の果て」
今月は非常に充実している。特に劇場新作は注目したい作品がありすぎて困るほどだ。まずタイトルを上げると、「ナイトクローラー」、「at home アットホーム」、「夏をゆく人々」、「わたしに会うまでの1600キロ」、「ヴィンセントが教えてくれたこと」、「Dearダニー 君へのうた」、「ギヴァー 記憶を注ぐ者」、「天使が消えた街」、「ピース オブ ケイク」、「キングスマン」、「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」、「黒衣の刺客」、「シャーリー&ヒルダ ウォール街を出禁になった2人」、「ぼくらの家路」など。
加藤則芳の『ジョン・ミューア・トレイルを行く バックパッキング340キロ』(1999年、平凡社)という本を読んだことがある。星野道夫や植村直己の本が大好きなので、その延長線上にあったこの本にも手を出したわけだ。これも凄いと思ったが、なんと「わたしに会うまでの1600キロ」でヒロイン(リース・ウィザースプーン)がたどるパシフィック・クレスト・トレイルは1600キロだ。調べてみたら、ジョン・ミューア・トレイルはパシフィック・クレスト・トレイルの一部に過ぎなかった。四国のお遍路の旅は約1,400キロだというから、それよりもさらに200キロも長く(ちなみに、ブニュエルの「銀河」やコリーヌ・セロー監督の「サン・ジャックへの旅」で描かれるサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼旅は約800キロだそうだ)、かつ道は遥かに厳しい。ひたすら荒野と高山を歩くのだ。とんでもない旅である。人生をやり直すための旅という設定だが、「ロード88」(中村幻児監督、2004年)の様な型通りの映画で終わってほしくない。そう言えば、アメリカ映画にも「星の旅人たち」(エミリオ・エステヴェス監督、2010年、米・スペイン)という、やはりサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼旅を描いた映画があった。この映画くらいの水準を期待したい。
「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」は問題児が合唱を通じて歌う喜びを知り、成長してゆくというヒューマン・ドラマ。これも型通りの映画になりそうなテーマだが、合唱団の指導者役のダスティン・ホフマンが良い味を出しているようだ。クリストフ・バラティエ監督の「コーラス」と違って指導者ではなく少年の方に焦点が当てられているらしい。「コーラス」の指導者(「バティニョールおじさん」のジェラール・ジュニョ)は「ちびでデブではげ頭」という三拍子そろった冴えないおっさんだが、この映画の一番の魅力は熱血型ではない素っ気ないくらいのこのおっさんだった。さて、ダスティン・ホフマン、どんな味を出してくれるか。
日本で「パパラッチ」というイタリア語が定着したのは、1997年にダイアナ元妃がパパラッチに追い回された末に事故死するという大事件が起こった時だ。「ナイトクローラー」はタイトル通り報道スクープ専門の映像パパラッチを描いた作品。覗き見主義と怖いもの見たさという欲望に突き動かされてゆくテレビ業界と刺激的な画像や映像を売り込もうとするナイトクローラーたちの相互依存関係。それはまた報道側と観る側の相互依存関係でもある。そこに切り込んだ作品だが、スクープを追い求める主人公(ジェイク・ギレンホール)は追い詰められて松本清張が『十万分の一の偶然』で描いた様な手段を取るという展開らしい。しかし公式サイトは「戦慄のハッピーエンド」を謳っているので、何かもうひとひねりあるようだ。
新作BD・DVDでは、「パリよ、永遠に」、「ギリシャに消えた嘘」、「おみおくりの作法」、「繕い裁つ人」、「陽だまりハウスでマラソンを」、「フォックスキャッチャー」、「悼む人」、「さいはてにて やさしい香りと待ちながら」、「セッション」、「間奏曲はパリで」、「パレードへようこそ」、「ゼロの未来」、「私の少女」、「はじまりのうた」あたりに注目したい。
旧作BD・DVDも数は多くないが、渋い作品が結構そろっている。スティーヴン・スピルバーグ監督の1作目「激突!」をまだ観ていない人はぜひ観ておくことをお勧めする。「SHOREショア」は未見だが、ホロコーストにかかわった人々に対する9時間半にわたるインタビュー集。公開時「天声人語」にも取り上げられ話題になったが、観る機会がなかった。もっとも、たとえ機会があっても、あまりの長さに足を運ぶだけの根性があったかどうか怪しいが。もしレンタル店で見つけたらちびちび観てみるか。
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