これから観たい&おすすめ映画・BD(14年5月)
【新作映画】
4月25日公開
「アメイジング・スパイダーマン2」(マーク・ウェブ監督、アメリカ)
4月26日公開
「ダーク・ブラッド」(ジョルジュ・シュルイツァー監督、米・英・オランダ)
「バチカンで逢いましょう」(トミー・ビガント監督、ドイツ)
「相棒 劇場版Ⅲ 巨大密室!特命係絶海の孤島へ」(和泉聖治監督、日本)
「はなればなれに」(下手大輔監督、日本)
「テルマエ・ロマエⅡ」(武内英樹監督、日本)
5月1日公開
「とらわれて夏」(ジェイソン・ライトマン監督、アメリカ)
5月2日公開
「ネイチャー」(ニール・ナイチンゲール、他監督、イギリス)
5月3日公開
「プリズナーズ」(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、アメリカ)
「シンプル・シモン」(アンドレアス・エーマン監督、スウェーデン)
「ウィズネイルと僕」(1987、ブルース・ロビンソン監督、イギリス)
5月10日公開
「百瀬、こっちを向いて。」(耶雲哉治監督、日本)
「ブルージャスミン」(ウディ・アレン監督、アメリカ)
「WOOD JOB! 神去なあなあ日常」(矢口史靖監督、日本)
「K2 初登頂の真実」(ロバート・ドーンヘルム監督、イタリア)
「ヴィオレッタ」(エバ・イオネスコ監督、フランス)
5月16日公開
「ニューヨーク 冬物語」(アキバ・ゴールズマン監督、アメリカ)
5月17日公開
「野のなななのか」(大林宣彦監督、日本)
「カンチョリ オカンがくれた明日」(アン・グォンテ監督、韓国)
「醒めながら見る夢」(辻仁成監督、日本)
「メトロ42」(アントン・メゲルディチェフ監督、ロシア)
【新作DVD・BD】レンタル開始日
4月25日
「サカサマのパテマ」(吉浦康裕監督、日本)
4月26日
「楽園からの旅人」(エルマンノ・オルミ監督、イタリア)
5月2日
「椿姫ができるまで」(フィリップ・ベジア監督、フランス)
「今日子と修一の場合」(奥田瑛二監督、日本)
「カイロ・タイム~異邦人~」(ルバ・ナッダ監督、カナダ・アイルランド)
「セイフ ヘイヴン」(ラッセ・ハルストレム監督、米)
「セブン・サイコパス」(マーティン・マクドナー監督、イギリス)
「REDリターンズ」(ディーン・パリソット監督、米・仏・加)
「トラブゾン狂騒曲 小さな村の大きなゴミ騒動」(ファティ・アキン監督・ドイツ)
「ウォーキングwithダイナソー」(ニール・ナイチンゲイル・他、監督、英・米・豪)
「人類資金」(坂本順治監督、日本)
「オーバードライヴ」(リック・ローマン・ウォー監督、米・アラブ首長国連邦)
「New York 結婚狂騒曲」(グリフィン・ダン監督、アメリカ)
「ルームメイト」(古澤健監督、日本)
「くじけないで」(深川栄洋監督、日本)
「すべては君に逢えたから」(本木克英監督、日本)
5月9日
「パイオニア」(エーリク・ショルビャルグ監督ノルウェー・独・仏、他)
5月14日
「清須会議」(三谷幸喜監督、日本)
「遥かなる勝利へ」(ニキータ・ミハルコフ監督、ロシア)
「オンリー・ゴッド」(ニコラス・ウィンディング・レフン監督、デンマーク・仏・米・他)
「名探偵ゴッド・アイ」(ジョニー・トー監督、香港・中国)
5月21日
「夢と狂気の王国」(砂田麻美監督、日本)
「エンダーのゲーム」(ギャビン・フッド監督、アメリカ)
5月28日
「フィルス」(ジョン・S・ベアード監督、イギリス)
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(マーティン・スコセッシ監督、アメリカ)
5月30日
「アイ・ウェイウェイは謝らない」(アリソン・クレイマン監督、アメリカ)
6月3日
「ウォールフラワー」(スティーブン・チョボスキー監督、アメリカ)
「ブロークンシティ」(アレン・ヒューズ監督、アメリカ)
「マラヴィータ」(リュック・ベッソン監督、米・仏)
「スティーブ・ジョブズ」(ジョシュア・マイケル・スターン監督、アメリカ)
「ルノワール 陽だまりの裸婦」(ジル・ブルドス監督、フランス)
「ミスティック・アイズ」(ディクティナ・フード監督、イギリス)
6月4日
「恋するリベラーチェ」(スティーブン・ソダーバーグ監督、アメリカ)
「グリフィン家のウエディングノート」(ジャスティン・ザッカム監督、アメリカ)
「いとしきエブリデイ」(マイケル・ウィンターボトム監督、イギリス)
「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」(ジム・ジャームッシュ監督、英・独・仏・他)
「ハリケーンアワー」(エリック・ハイセラー監督、アメリカ)
「ハウンター」(ビンチェンゾ・ナタリ監督、カナダ・フランス)
6月6日
「パパの木」(ジュリー・ペルトゥチェリ監督、フランス・オーストラリア)
「スノーピアサー」(ポン・ジュノ監督、韓国・アメリカ・フランス)
6月7日
「武士の献立」(浅原雄三監督、日本)
6月11日
「セッションズ」(ベン・リューイン監督、米)
「ザ・イースト」(ザル・バトマングリ監督、アメリカ)
6月13日
「利休にたずねよ」(田中光敏監督、日本)
6月18日
「風立ちぬ」(宮崎駿監督、日本)
【旧作DVD・BD】発売日
4月23日
「エデンの東」(55、エリア・カザン監督、アメリカ)
「ジャイアンツ」(56、ジョ-ジ・スティーブンス監督、アメリカ)
「理由なき反抗」(55、ニコラス・レイ監督、アメリカ)
「2001年宇宙の旅」(68、スタンリー・キューブリック監督、米・英)
4月25日
「荒野の決闘」(46、ジョン・フォード監督、アメリカ)
「ノーマ・レイ」(79、マーティン・リット監督、アメリカ)
4月26日
「悪霊」(88、アンジェイ・ワイダ監督、フランス)DVD
「ダントン」(83、アンジェイ・ワイダ監督、フランス・ポーランド)DVD
5月2日
「あの高地を取れ」(53、リチャード・ブルックス監督、アメリカ)DVD
「ピアノ・レッスン」(93、ジェーン・カンピオン監督、豪・仏・ニュージーランド)DVD
5月14日
「アミスタッド」(04、スティーブン・スピルバーグ監督、アメリカ)
「ジョン・カサベテス Blu-ray BOX」
収録作品:「アメリカの影」「こわれゆく女」「オープニング・ナイト」他、全5作
5月24日
「コルチャック先生」(90、アンジェイ・ワイダ監督、ポーランド・独・英)
「地下室のメロディー」(63、アンリ・ベルヌイユ監督、仏・伊)
6月3日
「眺めのいい部屋」(85、ジェイムズ・アイボリー監督、イギリス)
先月が充実していたからか、今月の劇場新作はだいぶ見劣りする感じだ。「ダーク・ブラッド」はヘロインとコカインの過剰摂取で急死したリバー・フェニックス主演。わずか23年の生涯最後に出演した映画が公開される。未完成のまま長い間お蔵入りとなっていたが、撮影を再開し2012年に完成したという。リバー・フェニックスには何の思い入れもないが、ネイティブ・アメリカンの血を引く青年を演じた彼はなかなかの熱演だったようだ。「バチカンで逢いましょう」は久しぶりのドイツ映画。バチカンで法王に懺悔しようと思って夫を亡くした女性がローマにやってくる。そこで老詐欺師と出会う。そしてひょんなことからドイツ料理店のシェフになってしまう。人生を前向きにとらえてゆこうとするハートウォ-ミングな作品。
「ネイチャー」は名前の通り、BBCによるネイチャー・ドキュメンタリー。自然を撮らせたらBBCは定評あるだけに十分期待に応えてくれるだろう。「灼熱の魂」は衝撃的な映画だったが、「プリズナーズ」はそのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によるサスペンス映画。これだけで期待度は高まる。失踪した娘の父親が次第に狂気の様相を帯びて、容疑者を監禁する。一方刑事は別の容疑者を逮捕するが、容疑者が自殺してしまい手詰まり状態に、という展開。
久々のスウェーデン映画「シンプル・シモン」はアスペルガー症候群の青年から見た世界を描きだした。主人公がアスペルガー症候群の青年なので、「レインマン」の様なタイプの作品を予想したくなるかもしれない。しかし、僕はむしろ同じスウェーデン出身のラッセ・ハルストレム監督作品「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」を連想した。あの傑作に迫る出来であることを期待したい。
「ブルージャスミン」はウディ・アレン監督らしいシニカルな作品のようだ。離婚して上流社会から転落した女性が、何とか再び這い上がろうとしてもがく。主演のケイト・ブランシェットはこの映画でアカデミー主演女優賞を受賞したが、「サンセット大通り」のグロリア・スワンソンばりの演技を期待することになるのか。「カンチョリ オカンがくれた明日」は母子の絆を描いた韓国映画。母子の絆といえば秀作「マラソン」が思い浮かぶ。「マラソン」は母親の視点から描かれた映画だが、こちらは息子の視点から描かれている。この手の映画を撮らせたら韓国映画はうまい。きっと期待に応えてくれるだろう。
「ウィズネイルと僕」はBFI(the British Film Institute)が1999年に選定した「イギリス映画ベスト100」で29位に選ばれた作品。ずっと気になっていた作品がやっと公開される。しかし、こういうカルト的作品は外れることもあるのでやや半身の構え。そうは言っても一度は観ておかねば。
新作BD・DVDの方もやはりいま一つの感あり。「遥かなる勝利へ」、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」、「ブロークンシティ」、「マラヴィータ」、「ルノワール 陽だまりの裸婦」、「グリフィン家のウエディングノート」、「いとしきエブリデイ」、「スノーピアサー」、「風立ちぬ」あたりに期待している。
旧作BD・DVDはまあまあというところか。初BD・DVD化された作品はないが、それなりに数はそろった。アンジェイ・ワイダ作品では「コルチャック先生」が良い。「悪霊」はむしろドストエフスキーの原作を読むことをお勧めする。大部な小説だが、ぐんぐん惹きつけられて読むこと間違いなし。ロシア文学の醍醐味を堪能で来る傑作だ。もう1本、「あの高地を取れ」を取りあげておこう。40年くらい前にテレビで観た作品。リチャード・ウィドマークの鬼軍曹ぶりが凄い。何発撃っても的に当たらない射撃が下手な新兵の前に彼が脚を開いて立ち、俺の股の間を狙って撃てと命ずる。この新兵はあまりの訓練の過酷さに、一度彼に銃口を向けたことがある兵士だった。緊張の一瞬。新兵が見事的を撃ち抜くと、彼がほっと溜息をつく。このシーンは強烈に記憶に焼き付いている。