2012年に観た映画 マイ・ベスト60
明けましておめでとうございます。昨年は結局1本もレビューを書けませんでした。今年は短いもので良いので何とかレビューを数本書くことを目標にしたいと思います。
さて、昨年は113本の映画を観ました。その中から60本を選んでみました(新作45本、旧作15本)。アメリカ映画の大作に客が入らなくなったと言われていますが、それはもちろんアメリカ映画の質が全体として落ちたということではありません。大作の吸引力が落ちたということであって、良質な作品の数は決して減っていないと思います。
代わりに日本映画の観客動員数が伸びていると思われますが、こちらはむしろ客が入った映画と優れた映画とのギャップが問題です。映画館でかかる日本映画の割合は伸びていると思われますが、作品の質は残念ながらそれに比例して高まっているとは言い難いものがあります。それでも「大鹿村騒動記」や「八日目の蝉」などのすぐれた作品と出会えたことは喜ばしいことで、日本映画の底力を感じさせられました。
アメリカの大作映画がかすんでいることは、派手ではないがしっかりした良質な映画に目を向ける機会となる可能性があります。今年もそういう映画とたくさん出会えることを願っています。
新作 マイ・ベスト45
「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」(2011、テイト・テイラー監督、アメリカ)★★★★★
「大鹿村騒動記」(2011、坂本順治監督、日本)★★★★★
「冬の小鳥」(2009、ウニー・ルコント監督、韓国・フランス)★★★★★
「ペーパーバード 幸せは翼にのって」(2010、エミリオ・アラゴン監督、スペイン)★★★★☆
「八日目の蝉」(2011、成島出監督、日本)★★★★☆
「アーティスト」(2011、ミシェル・アザナヴィシウス監督、フランス)★★★★☆
「ファミリー・ツリー」(2011、アレクサンダー・ペイン監督、アメリカ)★★★★☆
「バビロンの陽光」(2010、モハメド・アルダラジー監督、イラク・英・仏・他)★★★★☆
「おじいさんと草原の小学校」(2010、ジャスティン・チャドウィック監督、英)★★★★☆
「星の旅人たち」(2010、エミリオ・エステヴェス監督、アメリカ・スペイン)★★★★☆
「BIUTIFUL」(2010、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、スペイン・他)★★★★☆
「サラの鍵」(2010、ジル・パケ=ブランネール監督、フランス)★★★★☆
「ミッドナイト・イン・パリ」(2011、ウディ・アレン監督、スペイン・アメリカ)★★★★☆
「夜のとばりの物語」(2010、ミッシェル・オスロ監督、フランス)★★★★☆
「ウィンターズ・ボーン」(2010、デブラ・グラニック監督、アメリカ)★★★★☆
「クレアモントホテル」(2005、ダン・アイアランド監督、英・米)★★★★☆
「ゴーストライター」(2010、ロマン・ポランスキー監督、仏・独・英)★★★★☆
「あぜ道のダンディ」(2010、石井裕也監督、日本)★★★★☆
「まほろ駅前多田便利軒」(2011、大森立嗣監督、日本)★★★★☆
「灼熱の魂」(2010、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、カナダ・フランス)★★★★☆
「木洩れ日の家で」(2007、ドロタ・ケンジェジャフスカ監督、ポーランド)★★★★☆
「クリスマス・ストーリー」(2008、アルノー・デプレシャン監督、フランス)★★★★
「黄色い星の子供たち」(2010、ローズ・ボッシュ監督、フランス・ドイツ・ハンガリー)★★★★
「おおかみこどもの雨と雪」(2012、細田守監督、日本)★★★★
「メリダとおそろしの森」(2012、マーク・アンドリュース、他監督、米)★★★★
「ヒューゴの不思議な発明」(2011、マーティン・スコセッシ監督、アメリカ)★★★★
「人生、ここにあり!」(2008、ジュリオ・マンフレドニア監督、イタリア)★★★★
「永遠の僕たち」(2011、ガス・ヴァン・サント監督、アメリカ)★★★★
「阪急電車 片道15分の奇跡」(2011、三宅喜重監督、日本)★★★★
「黒く濁る村」(2010、カン・ウソク監督、韓国)★★★★
「アリス・クリードの失踪」(2009、J・ブレイクソン監督、イギリス)★★★★
「キラー・インサイド・ミー」(2010、マイケル・ウィンターボトム監督、米・英・加・他)★★★★
「127時間」(2010、ダニー・ボイル監督、英・米)★★★★
「カンパニー・メン」(2010、ジョン・ウェルズ監督、アメリカ)★★★★
「家族の庭」(2010、マイク・リー監督、イギリス)★★★★
「一枚のハガキ」(2010、新藤兼人監督、日本)★★★★
「猿の惑星 創世記」(2011、ルパート・ワイアット監督、米)★★★★
「この空の花 長岡花火物語」(2012、大林宣彦監督、日本)★★★★
「父の初七日」(2009、ワン・ユーリン&エッセイ・リウ監督、台湾)★★★★
「最高の人生をあなたと」(2011、ジュリー・ガヴラス監督、仏・ベルギー・英)★★★★
「探偵はBARにいる」(2011、橋本一監督、日本)★★★★
「キッズ・オールライト」(2010、リサ・チョロデンコ監督、米)★★★★
「ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢」(2008、ニック・パーク監督、英)★★★★
「さすらいの女神たち」(2010、マチュー・アマルリック監督、フランス)★★★★
「ALWAYS 三丁目の夕日'64」(2011、山崎貴監督、日本)★★★★
旧作 マイ・ベスト15
「サウンド・オブ・ミュージック」(1964、ロバート・ワイズ監督、米)★★★★★
「ブレッド&ローズ」(2000、ケン・ローチ監督、イギリス)★★★★☆
「素晴らしき戦争」(1969、リチャード・アッテンボロー監督、英)★★★★☆
「5つの銅貨」(1959、メルヴィル・シェイヴルソン監督、アメリカ)★★★★☆
「スリング・ブレイド」(1996、ビリー・ボブ・ソーントン、アメリカ)★★★★☆
「米」(1957、今井正監督、日本)★★★★☆
「タンポポ」(1985、伊丹十三監督、日本)★★★★
「パリの灯は遠く」(1976、ジョセフ・ロージー監督、仏・伊)★★★★
「鯨とり」(1984、ペ・チャンホ監督、韓国)★★★★
「あ、春」(1998、相米慎二監督、日本)★★★★
「トランスポーター」(2002、ルイ・レテリエ&コリー・ユン監督、仏・米)★★★★
「炭鉱(ヤマ)に生きる」(2004、萩原吉弘監督、日本)★★★★
「トランスポーター3 アンリミテッド」(2008、オリヴィエ・メガトン監督・仏)★★★★
「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー」(1981、マイケル・マン監督、米)★★★★
「日曜はダメよ」(1960、ジュールス・ダッシン監督、ギリシャ)★★★★
« 先月観た映画 採点表(12年12月) | トップページ | これから観たい&おすすめ映画・DVD(13年2月) »
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 2012年に観た映画 マイ・ベスト60:
» 私が見た映画ランキング2012 [センタのダイアリー]
私が2012年、劇場で見た59本の映画をまとめました。
今振り返ると見た直後の評価の基準が結構ブレているので、そこは改めてレべリングし直しました。
基本的には、以下のような考え方。星の中の並び順には意味はありません。
★★★★★・・・傑作。DVD買って何度も見ようと思える作品。
★★★★☆・・・面白い。お勧め。
★★★☆☆・・・普通。多少引っかかるところはあるが、無視できる。
★★☆☆☆・・・引っかかるところがちょっと多すぎる。
★☆☆☆☆・・・全然面白くない。
*・・・★半分(... [続きを読む]
コメント