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2007年5月 9日 (水)

七尾の青柏祭を見てきました

  連休中の4日と5日に石川県の七尾と金沢に行ってきた。連休の間はどこへ行っても混5_3 むので、いつもは家で庭いじりをしたりちょっと近場へドライブしたりして過ごしていた。特に今年は映画のレビューが滞っているので連休中に一気に書きだめしておきたいという思いもあった。しかし知り合いに七尾の青柏祭を見に行こうと誘われたので、少し迷ったが思い切って行ってきた。

  長野県から石川県へ鉄道で行くのは非常に不便である。前は直通の特急があったが、何年も前になくなってしまった。電車だと6時間くらいかかるので、車で行くことにした。朝の6時半に上田を出発。ほとんど寝ていないので助手席でずっと寝ていた。もっとも高速はトンネルばかりなので特に眺めがいいわけでもない。途中氷見あたりで海岸に出る。非常に美しい海だった。驚いたことに波が全くない。考えてみれば湾になっているので当然なのだが、海と波は僕の中で分かちがたく結びついているので、プールのような海は不思議な感じがした。海岸沿いの道の駅で休憩。おにぎりとめった汁で軽く食事。めった汁は豚汁のような感じで、とてもおいしかった。帰ってからネットで調べてみたら、めった汁は豚汁の方言らしい。道理で似ているはずだ。汁の味が少し違う感じはしたが。10時半ごろ七尾の知り合いの家に着いた。

3_2   しばらくゆっくりして、お昼ごろ車で海岸へ。海べりの駐車場に車を止める。ものすごく暑 い日だった。上着を持っていったが、必要なかった。山王寺の境内で山車(「でか山」と呼ばれている)を見る。かなり大きい。でか山は3台ある。でか山の形は実にユニークだ。船のような形だが、両端が異常にせり上がっている。真横から見るとお猪口のような形。長方形の上に台形を載せたような形だ。扇を広げたような形なので上の方は下部の倍ほどの長さがある。高さも相当ある。ホームページで調べたら何と12メートルもある。車輪も2メートルあるので大人の背丈より高い。長さが13メートルで幅が4.5メートル。実に不安定な形だ。下部の長方形の部分が土台で、上の台形の部分が舞台のようになっている。歌舞伎や大河ドラマなどにちなんだ人形や背景がしつらえられている。例えば1台は「川中島の合戦の場」が舞台で、山本勘助や上杉謙信、武田信玄などの人形が立っている。

  舞台には子供たちが何人も上がっている。昔は男の子しか上がれなかったそうだが、今7 は女の子も上れるようになった。扇状に広がっている翼の部分に横棒がくくりつけてある。大胆な子供はそこに上っている。かなりの高さだし、その横棒しか掴まるところがないのでかなり怖いだろう。特に動いている時はスリル満点だろうな。

  僕は大きな祭のないところで育ったので、祭が近づくと血が騒ぐなどという感覚は全くない。神輿を担いだこともないし、法被すら着たことはない。だから山車を引く気もなく写真だけ撮ろうと思っていたが、知り合いの奥さんが綱を引けと強く勧めるので仕方なく引くことにした。

  いきなり動き出すのではなく、でか山の前部の台に5人の人が立っていて、その人たちがまず歌を歌う。それが終わってから山車を引くという手順。合図があって縄を持つ。みんなで一斉に3本の縄を引っ張る。でか山が動き出した。ここの祭は見物客が自由に縄を引ける。でか山のすぐ前は危険なので(あの2メートルの車輪の下敷きになったら命はない、戦車にひかれるようなものだ)そこだけは地元の慣れた人たちが固まっているが、真ん中から先の方は誰でも自由に縄を持てる。

16_1   最初は若干方向転換するのでかなり力がいったが、一旦まっすぐになると大して力は要らない。すいすい進む。前部の台に立っている5人の人たちが声をあげて(マイクが付いているようだ)盛り上げる。大して力は要らないが、何せ道が狭い。わざわざ広い道路ではなく、狭い路地を選んで走る。ちょっと進む角度がずれると両脇の民家や電柱と接触する。綱を引いていたので見えなかったが、道具を使って方向を調整しているようだ。一気に四つ辻まで引いてそこで一旦とめる。

  実はそこからが見せ場なのだ。四辻で方向転換をするのだが、山車はまっすぐにしか進めないし、道幅ぎりぎりなので普通には曲がれない。ではどうやって曲がるのか。とんでもなく面倒な方法を取るのである。僕は実際に見るまでは岸和田の「だんじり祭」のようなものを想像していた。だんじり祭は角に来ても止まらずに、かなりの勢いで角を曲がる。しかし青柏祭のでか山は曲がるのが大変。長々としち面倒くさい手順を経なければならないのだ。まず長い棒を山車の下に入れて、てこの原理で後ろの二つの車輪を持ち上げる。そして、何と後輪を持ち上げている間に5つ目の車輪を下におろすのである。といってもボンド・カーのようにボタン一つで入れ替えられるわけではない。この車輪は後輪の間に組み込んであって、これを手動で下ろすのである。5つ目の車輪は横向きに15 取り付けてある。二つの前輪と新たな車輪の3つの車輪で山車を支える形になる。3つ目の車輪は前輪と直角に交わる角度になっているので、前輪を軸にして3つ目の車輪を横に回して向きを変えるわけだ。丁度お尻を振る形になる。方向を変えた後は、また逆の手順で浮いていた後輪を元に戻す。方向転換が完了するまでかなりの時間がかかった。しかも山車が進むコースはわざわざクランク状になっているところを選んでいるので、角に来るたびにこれを繰り返すのである。なんとも気の長い祭だ。それでも山車がぐるっと回転した時には「おおっ」という歓声が上がった。

  二つ目の辻に来たところで綱を引くのをやめた。暑い日だったが、湿度が低いので心配Photo_70 したほど汗はかかなかった。その後は七尾の街を散策した。古い街並みが残っていてどことなく風情を感じる。ただ、祭がないときはだいぶ寂れた感じなのかもしれない。丁度各店先で「花嫁のれん」の展示会をやっていた。このあたりの古くからの風習で、花嫁に行くときにのれんを持ってゆくそうである。のれんといってもふすま2枚分の大きさがある。着物を買うような値段だそうだ。のれんというよりも着物の柄を楽しむ感じ。色々な店を覗いたが、様々な柄と色合いがあって興味深かった。一軒の店では家紋の話を聞かせてもらった。自分の家の家紋すら知らないが、結構面白い話だった。一旦家に戻り、夜はまた海岸へ出て花火大会を楽しんだ。

  翌日は車で金沢へ行った。途中千里浜という所で海岸へ出る。なんと波打ち際に「なぎさドライブウェイ」とかいう車道が作られている。車道といっても単に砂浜を踏み固めたもの3_1 だ。波がその「道路」のすぐそばまで打ち寄せていた。ここは湾の外側になるので波がある。ちょっと車を止めて写真を撮る。それにしても誰がこんなものを考えたのか。摩訶不思議な「道」だった。

  兼六園の近くに車を止める。金沢は昔出張で何度も来たことがあるが、ここしばらくご無沙汰だったので懐かしかった。兼六園の中を歩いて横切る。二の丸公園で催しをやっていた。色々なお菓子を集めた催しで、屋台がたくさん出ており、人も多かった。この日もものすごい暑さ。半そでの人が多い。日陰は涼しいが、日向に出ると汗ばむ。

4_4   昔の郭に行く。ここも3度目くらいになるか。疲れたので喫茶室に入って休憩。冷たいハーブ・ティーを頼んだ(名前は忘れた)。赤い色で、甘くておいしかった。

  帰りは糸魚川で高速を下りて、小谷村、白馬村、小川村、長野市を通って上田へ。こっちの方がずっと景色はいい。

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コメント

ミチさん コメントありがとうございます。
金沢にお住まいだったのですね。旅行者としての目でしか観ていませんが、金沢はとても魅力的な街だと思います。今回はあまり長い時間滞在できなかったので残念です。
それにしても入れ違いになるというのは偶然ですね。こちらも4時間くらいかかりましたよ。新幹線が通ってくれればずっと楽になるのでしょうね。
能登の方は今回初めて行きました。のんびりしていて、海がきれいでした。僕は海の近くで育ちましたし、今住んでいる長野県は海がないので、海を見ると心が弾みます。常に視界が山でさえぎられているので解放感があるのでしょう。
3台の山車は壮観でした。「ねぶた」とはまた違った魅力があっていいお祭ですね。

こんばんは♪
「ドリームガール」へのTBありがとうございました。
こちらからはいつものごとくTBがお返しできなくてすみません。
石川県人(金沢在住)としてはこちらの記事にコメントを入れさせていただきます。
というのも、先日のGWに金沢から軽井沢へ行き、ゴブリンさんと逆方向を辿ったばかりなんです。ドライブは4,5時間かかったでしょうか。まだ桜がチラホラ咲いていましたね。
石川県と長野県のアクセスの悪さは悲しくなります。
これでも近くなったほうなのでしょうが・・・。
七尾の青柏祭も懐かしいです。
山車が並ぶと壮観ですよね。
金沢でもあちこちいかれたようで、やはり地元のことを書かれていると嬉しくなります。

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