最近観た映画とドラマより
22日に「エターナル・サンシャイン」を観た。いつ行ってもレンタル中でなかなか借りられなくて、観るのがこんなに遅くなってしまった。散々待たされた分ずいぶん期待して観たのだが、これまた「チャーリーとチョコレート工場」同様期待を大きく下回ってしまった。しかしレビューをまだ載せていないのは、観たときのコンディションが悪く、期待したほどではないという印象がコンディションのせいなのか映画のせいなのかはっきりしないからだ。このところ忙しくて疲れがたまっていたので、「エターナル・サンシャイン」は二日に分けて観た。しかもビールを飲みながら二日とも夜中に観ていたので、観終わった翌日にはかなり記憶が薄れていた。大筋はおぼえているのだが、細かいところがはっきりしない。どうやら夜中に「ラクーナ社」の連中が来て、頭にあのヘルメットの様なものをかぶせて記憶を半分くらい消して行ったようだ。これではとてもレビューをかけないので、そのうちもう一度「素面の状態で」観直してからレビューを書くことにした。
23日の夜中は、懲りずにビールを飲みながら、「ER」第10シーズンの5、6巻を観た。ロマノが死ぬ回はすごかった。病院の屋上のヘリポートからヘリが飛び立った後、バランスを崩して地上に墜落。ロマノはその下敷きになった。普段から猛烈に混み合っているERだが、病院の目の前にヘリが墜落したのだからたまらない。滅茶苦茶な大混乱、てんてこ舞いのすさまじい状況になってしまう。長いシリーズ中でも傑作として記憶に残る回となった。
次の巻の冒頭でロマノの死が話題になっているが誰も無関心。葬儀の挨拶を頼まれた者は次々に人に回してしまう。結局ほとんど誰も葬儀には行かなかった。ただひとり、葬儀委員長を引き受けたエリザベスだけが病院前に置かれた花束の前にじっとたたずんでいる場面が印象的だった。ロマノは本当にいやな奴だったが、ここまで冷たくするのはあんまりだと思った。日本人なら形だけでも参列しただろう。そういえば、死ぬ前の彼はいつにもまして毒舌をあたり構わず吐きちらしていた。ほとんど性格破綻者になっていた。いろんな意味でもう限界だったのかもしれない。
それにしても第10シーズンまでドラマとしての水準を維持しているのは奇跡的だと言っていい。最初のメンバーのうち残っているのはカーターとスーザンだけ。主要メンバーはごっそり入れ替わったが、ドラマは少しも陳腐化していない。驚くべきことだ。よほど脚本がしっかりしているのだろう。ER内ばかりではなく、各登場人物の私生活や恋愛も絡ませ、ドラマに厚みを持たせている。第9シーズンあたりからコバッチュとカーターがコンゴに行くなど、新しい展開もみせている。コンゴのシーンは観ていてつらくなることが多い。内乱が続きボランティア医師たちは命の危険を冒して医療に従事する。薬も医療機器も資金も不足している。物があふれたアメリカと意識的に対比されている。この展開が見事である。
新しいインターンとしてインド系の女の子が出てくるが、なんとこの子は「ベッカムに恋して」で主演したパーミンダ・ナーグラだった。友人に指摘されて初めて気づいた。すっかり大人になり、綺麗になっていたので全く気づかなかった。順調にキャリアを伸ばしているようなのでとてもうれしい。ドン・チードルがパーキンソン病にかかっているインターン役で一時出てきたりと、配役にも工夫を凝らしている。このシリーズ一体いつまで続くのか。アメリカ製TVドラマの質の高さにただただ驚嘆するばかりだ。
今日は「リンダ リンダ リンダ」を観た。最近新作のレンタル料金が安くなったので結構新作で借りてくることが多くなった。これもDVDが出るのを心待ちにしていた映画。期待通り最後のライブでぐっと盛り上がった。ただ途中は中だるみを感じた。クライマックスを最後に持ってくるために思いっきり歌う場面は最後までお預けという形になっている。したがって練習風景もそれほど多くはない。必要ないと思えるカットが結構あると感じた。「リアリズムの宿」にあったあの独特の間はここでは生かされていない。しかし映画としての出来はなかなかいい。「スウィング・ガールズ」と並ぶ「青春女の子バンド映画」の代表作になった。といってもこの2本しか知らないが。どこから見ても美人に見えないペ・ドゥナと顔が大きく足が太めの香椎由宇がいい。これは「素面」で観たので近々レビューを書きます。
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