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2023年1月 1日 (日)

2022年に読んだ本 お気に入り作品リスト

 2022年の後半は完全に仕事をやめ年金生活になりました。時間はたっぷりあるのですが、その時間のほとんどを映画を観ることに費やしました。コロナ禍で家にいることが多くなり、写真行もぐっと減りました。近所のこれまで何度も撮ったことがある場所へたまに撮りに行く程度です。退職したらゆっくり本を読む時間もとれるかなと思っていましたが、これまた映画に時間を取られほとんど果たせていません。音楽も起きてすぐ珈琲を飲み、新聞を読む間に聴く習慣は変わらず、ながら視聴ではなくじっくり音楽を聴く時間もとれませんでした。

 読書は映画を観るより時間がかかるので、相当意識的に「読むぞ」と覚悟を決めないと時間を確保することはできません。例外は漫画。これは一気に読めてしまう。漫画が圧倒的に多いのはそのためです。今年は素晴らしい作品とたくさん出会えました。手塚文化賞を取った魚豊『チ。』、ずっしりとした手ごたえがあった入江亜季『北北西に雲と往け』と坂口尚『石の花』。戦争漫画も魚之目三太「戦争めし」、山田参助「あれよ星屑」、小梅けいと「戦争は女の顔をしていない」に続いて、去年も武田一義『ペリリュー 楽園のゲルニカ』という名作に出会えた。ずっと気になってはいたのだが、やっと手に入れて読み始めたら止まらなかった。水木しげるの戦争ものを想起しながら読んだ。どちらも柔らかいタッチの絵ながら、悲惨な戦争の現実がリアルに描かれている。

 村上たかしの一連の作品と出会えたことも昨年の収穫だった。センチメンタルだが感動しながら読めるのが良い。最後に取り上げておきたいのは山本おさむの『赤狩り』。映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」や「ウディ・アレンの ザ・フロント」などを思い浮かべながらこれも一気に読んだ。とてつもなく面白かった。しかし情けないことに、ハリウッドの赤狩りのことはよく知っているつもりだったが、ハリウッドの赤狩りとマッカーシズムとは時期がずれており、必ずしも同じものを指してはいないことをこれを読んで知った。どこかで混同していたようだ。

 漫画ほどではないが、かなり意識的して読んだのはエッセイ等である。<エッセイ、ルポルタージュ、伝記、旅行記等>に入っている本はどれも傑作である。どれもおすすめなのだが、なかでもぜひ読んでほしいのは岩波ホール総支配人だった高野悦子著『黒龍江への旅』。彼女の父親は満鉄の職員だった。この本はその父の足跡をたどる旅であり、満州で過ごした自分たち(高野悦子は3姉妹の末っ子で、長女は岩波雄二郎夫人である)の過去をたどる旅でもあった。彼女の父は誠実な鉄道技術者で、日本人も中国人も差別しなかった。戦争末期にソ連軍が攻め込んできたとき、国民を置き去りにしてさっさと逃げ去った軍は満鉄の職員に鉄道を爆破し、重要書類をすべて焼き払うよう命じる。しかし高野悦子氏の父は爆破をせず、書類はトレースして1部ずつ残したうえで焼き払った。そして無傷のまま満鉄と重要書類を中国に明け渡したのである。これからはあなたたちが管理・維持してほしいと。これは軍がさっさと逃げ去ったからできたことだともいえるが、必死で鉄道網を作ってきた鉄道マンとしての誇りがそうさせたのである。深い感動を覚える名著である。

 

<小説>
アーナルデュル・インドリダソン『厳寒の町』(2019、創元文庫)
オリヴィエ・トリュック『影のない四十日間』(2021、創元文庫)
レイフ・GW・ペーション『見習い警官殺し』(2020、創元文庫)

<エッセイ、ルポルタージュ、伝記、旅行記等>
角幡唯介『極夜行』(2021年、文春文庫)
ブレイディみかこ『ヨーロッパ・コーリング・リターンズ』(2021、岩波現代文庫)
星野博美『コンニャク屋漂流記』(2014年、文春文庫)
高野悦子『黒龍江への旅』(2009年、岩波現代文庫)
  〃  『私のシネマライフ』(2010年、岩波現代文庫)

<漫画>
阿部夜郎『深夜食堂 25』(2022年、小学館)
入江亜季『北北西に雲と往け ①~⑤』(2021年、KADAKAWA)
魚豊『チ。』(2020~2022年、小学館)全8集
浦沢直樹『あさドラ 7』(2022年、小学館)
坂口尚『石の花 1~5』(2022年、KADAKAWA)
シマ・シンヤ『Gutsy Gritty Girl』(2022年、KADAKAWA)
 〃  『ロスト・ラッド・ロンドン 1~3』(2021年、KADAKAWA)
大白小蟹『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』(2022年、リイド社)
高浜寛『扇島歳時記 4』(2022年、リイド社)
武田一義『ペリリュー 楽園のゲルニカ』(2016~22年、白泉社)全11巻
谷口ジロー『谷口ジローコレクション 父の暦』(2021年、集英社)
 〃  『谷口ジローコレクション 晴れゆく空』(2022年、集英社)
トマトスープ『天幕のシャドゥーガル 1』(2022年、秋田書店)
花輪和一『呪詛』(2022年、角川書店)
本田『病める惑星より愛をこめて』(2021年、秋田書店)
村上たかし『ピノ:PINO』(2022年、双葉社)
 〃  『星守る犬』(2022年、双葉社)
 〃  『探偵見習いアキオ 1』(2020年、小学館)
 〃  『少年と犬』(2022年、文芸春秋)
諸星大二郎『アリスとシェエラザード』(2022年、小学館)
 〃  『美少女を食べる』(2020年、小学館)
山本おさむ『赤狩り』(2020年、小学館)全10巻
 〃  『父を焼く』(2022年、小学館)
ユペチカ『サトコとナダ 2』(2017、星海社)
ソン・アラム『大邱の夜、ソウルの夜』(2022年、ころから)
游珮芸、周見信『台湾の少年1~2』(2022年、岩波書店)

 

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