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2022年9月 8日 (木)

おおたか静流さん追悼+テレビのCMソング

 9月5日にミュージシャンのおおたか静流さんががんで死去したとの短い記事が載っていた。1953年生まれだから、僕より1歳年上だ。彼女のアルバムは3枚持っている。加藤みちあきと組んだdidoフューチャリングおおたか静流の「パナージ」。これは名盤と言っていいだろう。個人的にはソロなってからよりも、この時代の方が良いと思う。ソロ名義では「リピート・パフォーマンス」と「リターン」の2枚を持っている。ソロなってからではやはりこの2枚が一番良い出来なのでは。前者には彼女の代表作「花〜すべての人の心に花を〜」が収められている。

 

 おおたか静流と言えば、何といってもこの「花〜すべての人の心に花を〜」の思い出を語らないわけにはいかない。1990年にある衝撃的なCMがテレビ画面に流れた。映像はただ女の子が壁にもたれて笑っているだけのものだ。衝撃的だったのはそれにかぶさるように流れていた美しい曲。その陶酔するほどの美しさは圧倒的だった。これは何という曲だろうか。誰が歌っているのだろうか。ずっと疑問に思っていたが(何せまだインターネットが普及する前だったから調べようがなかった)、やがて「花〜すべての人の心に花を〜」というタイトルで、歌っているのはおおたか静流という人だと分かった。作曲したのが喜納昌吉だと知ったのはさらにそのずっと後だった。喜納昌吉本人の歌うバージョンも持っているが(菅平の奥にある峰の原高原で喜納昌吉&チャンプルーズのライヴ・コンサートがあった時にも聴きに行った)、僕はやはりおおたか静流の歌ったカバー・バージョンが好きだ。あのかわいい女の子が笑っている画面とそこに流れる「花〜すべての人の心に花を〜」のメロディ、何千、何万というCMを観てきた中でも群を抜く傑作である(ただし何のCMだったのかは全く覚えていない)。

 

 ただ残念なことに、「花〜すべての人の心に花を〜」の印象があまりに強すぎるので、彼女の他の曲に今一つ満足できないように思う。実際、他にタイトルとメロディを覚えている曲は一つもない。アルバムとして聞くとさすがに優れているとは思うが、優れた歌い手だっただけにもう1、2曲口ずさめる歌が欲しかったと思う。もう何曲かヒット曲があれば、白鳥英美子と並ぶ大歌手にもなれたのではないか。
 とはいえ、おおたか静流は名曲「花〜すべての人の心に花を〜」を歌った人としてだけ記憶すべき人ではない。ベスト盤でもいいので、ぜひ彼女の他の曲も聞いてほしい。

 

 

 * * * * * * * * *

 

 

 後半は思いつくままに記憶に残るCMソングを並べてみたい。パッとすぐ思い浮かんだのはチャールズ・ブロンソンが登場した「マンダム」のCM。「う~ん、マンダム」というセリフも流行ったが、何と言ってもジェリー・ウォーレスの歌が日本で大ヒットした。アメリカでは全然話題にもならなかったそうだが、僕らの世代にとってはブロンソンと言えば「マンダム」のイメージが今でも抜けないのではないか。ついでに言えば、特に歌は関係ないが、日本のCMにアラン・ドロンが出てきたのにはびっくりした。ダーバンのCMで、フランス語でせりふを言う。下手な日本語を無理に言わせるよりずっと効果的だと思った(たぶん、ダーバンはエレガントでモダンだというようなことを言っていたのだと思う)。

 

 CMは製品のコマーシャルだから、つくる側が意識するしないにかかわらず時代を反映してしまう。高度成長期が終わった1971年にはマイク真木の「気楽に行こうよ 俺たちは 仕事もなければ 金もない」という脱力ソングが大流行した。「気楽に行こう 気楽に行こう」「のんびり行こう のんびり行こう」というリフレイン部分に、当時の時代の空気(重厚長大な高度成長期の生活ではなく、もっと力を抜いてゆこうよ)がよく表れている。

 

 しかしバブル時代が到来するとあの有名なリゲインのCMソング「勇気のしるし」(1989年)が登場する。臆面もなく「24時間戦えますか ・・・ ビジネスマーン ビジネスマーン ジャパニーズ ビジネスマン」と歌い上げるのだから、これほど時代を反映したCMソングは後にも先にもないだろう。

 

 CMソングと言えば小林亜星にも触れないわけにはいかない。彼は有名な俳優だが、作曲家としても非凡な才能を持っていた。例えば「レナウン レナウン レナウン レナウン娘が おしゃれでシックなレナウン娘が わさかわんさ わさかわんさ イェーイ イェーイ イェーイェー」なんかは今でも耳について離れない。そして彼の最高傑作はサントリーオールドのCMソング「人間みな兄弟」(1968年)だろう。何かドイツ語で歌っているのかとも思ったが、特に意味のないスキャトだったらしい。因みに、スキャットという言葉は由紀さおりの「夜明けのスキャット」で初めて知った。そうそう、ウイスキーのCMソングと言えば、サミー・デイヴィスJrがスキャットで「チチカカ チチカッカ」と歌うのもあったなあ。

 

 CMソングに合う声というのもあって、僕は個人的には大貫妙子の声が一番好きだ。とにかく一時はよく彼女の曲がテレビで流れていたものだ。懐かしい洋楽の名曲が使われていた時期もあった。スリー・ドッグ・ナイトなんかが流れてきてびっくりしたものだ。洋楽と言えば、個人的にはロッド・スチュワートの「ピープル・ゲット・レディ」が懐かしい。MTVアンプラグドのライヴ・ヴァージョンが使われている。元々はインプレッションズの曲で。作詞・作曲はカーティス・メイフィールドである。余談だが、「ピープル・ゲット・レディ」が収められているアルバム「アンプラグド」は個人的にロッドの最高傑作だと思っている。中でもトム・ウェイツ作曲の「トム・トラバーツ・ブルース」の渋さには陶然とする。これはぜひ一度聴いていただきたい。トム・ウェイツのうらぶれた歌詩もまた絶品である。

 

 渡辺真知子の「迷い道」は実にうまい使い方がされている。確か本人が歌っているシーンが最初に映され、「迷い道くねくね」という歌詞が流れた後で野茂英雄が「真知子さんナビ付けたら?」と言う落ちが笑えた。いうまでもなくナビのCMである。まだナビが珍しかったころだ。

 

 最後に、CMソングとは関係ないが、CMついでにもう二つ取り上げておきたい。一つは草刈正雄が出演したガムの宣伝。シナモン入りというのが売りだった。CMの最後に草刈正雄が「シナモンが違う、シナモンが」と言う落ちが付いている。もちろん「品物」の訛った「しなもん」と「シナモン」をかけたダジャレである。草刈正雄がダジャレを言うのかと当時驚いたものだ。何せ当時は美男子(この言い方も今や死語?今ならイケメンでないと通じないかも)の代名詞だったからね。

 

 もう一つは筑紫哲也がキャスターを務めていた頃の「ニュース23」に関する話。この番組では年末に年間傑作CM特集をやるのが恒例だった。日本だけではなく、外国のCMも取り上げているところが筑紫哲也らしい。確かフランスのCMだったと思うが、決闘シーンで始まる。銃を持った男二人が背中合わせに立っている。互いに反対方向へ10歩歩いて、10歩目で振り向いて撃ち合うという古くからの決闘のやり方に従って展開する。しかし互いに逆方向に歩いている間に二人とも画面の外に出てしまう。やがて発砲の音が聞こえ、どさっと人が倒れる音がする。しかし二人とも画面の外に出てしまっているので、どちらが勝ったのか分からないというのがミソ。すかさず「どっちが勝ったか知りたければ横長テレビを買おう」という声あるいは字幕がその後入る。これも横長テレビが出始めの頃のCM。着想が秀逸でまさしく傑作だと思った。

 

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