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2021年3月 4日 (木)

ゴブリンのこれがおすすめ 57 岩波ホール上映映画

<新しい前文>
 以前「岩波ホール上映作品 マイ・ベスト50」という記事を載せていたが、その後もどんどん追加されているので、改めて「ゴブリンのこれがおすすめ」シリーズに入れて、ベスト100を選んでみた。もちろん今後も作品を追加してゆかねばならないが、とりあえず区切りの良いところで100本を選んでみた。このように思い切って増補版を作ろうと思った直接の理由は「みかんの丘」と「とうもろこしの島」を相次いでみたためである。共にジョージア映画だが、どちらも傑作だった。僕が初めてジョージア映画(当時はグルジアと表記していた)を観たのは岩波ホールだった。1982年9月18日に観たオタール・イオセリアーニ監督作品「落葉」である。この時は正直言って、旧ソ連下の共和国で作られた珍しい作品を観たという以上ではなかった。つまり面白いとは思わなかった(その後「オタール・イオセリアーニ コレクション DVD-BOX」を買ったがまだビニールの包装も外してない)。グルジア映画で初めて傑作だと思ったのは「ピロスマニ」を観た時だ。観たのは岩波ホールではなく、かつて池袋の西武百貨店8階にあった「スタジオ200」だったが、この静謐な映画に深く心を引き付けられた。今ではジョージア映画はアクタン・アリム・クバト監督(かつてはアクタン・アブディカリコフと名乗っていた)を生んだキルギス映画と並んで、旧ソ連の15の共和国の中で最もレベルの高い存在となっている(もちろんロシアを除いてという意味でだが)。
 それはともかく、「みかんの丘」と「とうもろこしの島」が岩波ホールで公開されたことは観終わった後で知ったのだが、改めて岩波ホールの存在の貴重さを痛感した。岩波ホールの果たしてきた役割の大きさはどんなに強調してもし過ぎることはない。川喜多かしこと川喜多長政夫妻は1930年代から優れた外国映画を積極的に輸入していたが(この二人の業績も特筆に値する)、その川喜多かしこと高野悦子が岩波ホールを運営し、エキプ・ド・シネマ運動を進めてゆく。彼女たちがいなかったら日本のミニ・シアター活動はずっと遅れたものになっていただろうし、外国映画はヒット作品ばかり輸入される偏った興行になっていたかもしれない。
 旧前文で「施設がだいぶ老朽化している」と書いたが、ホームページを見ると2020年の9月末から改装工事が行われたそうだ。2月6日から開館されたようだが、今はどんな感じになっているのだろうか。昔は入り口前にスペースがなく、開場前には階段に沿ってずらっと観客が並んで待っていたものである。エレベーターを降りると階段に列ができている。階段を下って列の最後尾まで行くわけだが、その長さで人気のほどが分かったものだ。もう30年くらい東京の映画館で映画を観ていないが、死ぬ前に一度はまた岩波ホールで映画を観てみたいものだ。

 

<旧前文>
 岩波ホール、文芸坐、並木座、ACTミニシアター、フィルムセンター、三百人劇場、ユーロスペース。東京在住時代にお世話になった映画館はたくさんあるが、通った回数、上映作品の質の高さで選べばこの7つが代表格だろう。中でも岩波ホールとフィルムセンターはとりわけ重要な存在だった。何しろこの二つがなければ観られなかったであろう作品がいくつもあるのだ。DVDやBDが普及した今でも「幻の作品」のままである作品はまだいくつもある。
 日のあたりにくい名画の発掘という点で、エキプ・ド・シネマの川喜多かしこさんと高野悦子さんが果たした業績は非常に大きい。東京にいた頃は岩波ホールで何が上映されているかを常に意識していた。上田に来てからはさすがにあまり意識しなくなったが、こうして上映作品を並べてみると「ああ、これは岩波ホールで上映したのか」、「これもそうだったのか」と思う作品が実にたくさんある。優れた作品を選ぶ目はいまでも健在だ。施設がだいぶ老朽化していると何かで読んだ覚えがあるが、今後も岩波ホールは優れた作品の発掘を続けることと期待したい。
 高野悦子さんの訃報に接して、改めて彼女と岩波ホールの果たした役割の大きさを確認した次第。その業績の大きさはいろんな所で書かれているので、リスト・マニアである僕としては自分なりの岩波ホールベスト50を選ぶことでその業績をたたえたい。ちなみに、岩波ホールでは77年から89年の12年間に45本観た。 リスト中*印がついているものは岩波ホールで観たものである。

 

<岩波ホール上映作品 マイ・ベスト100>
 「極北のナヌーク」(1922)ロバート・J・フラハティ監督、アメリカ
 「人生案内」(1931)ニコライ・エック監督、ソ連
 「大いなる幻影」(1937)ジャン・ルノワール監督、フランス
 「ゲームの規則」(1939)ジャン・ルノワール監督、フランス
 「オール・ザ・キングスメン」(1949)ロバート・ロッセン監督、アメリカ
 「奇跡」(1955)カール・ドライヤー監督、デンマーク
*「大地のうた」(1955)サタジット・レイ監督、インド
*「大河のうた」(1956) サタジット・レイ監督、インド
 「抵抗」(1956)ロベール・ブレッソン監督、フランス
*「大樹のうた」(1959) サタジット・レイ監督、インド
 「5時から7時までのクレオ」(1961)アニエス・ヴァルダ監督、フランス
 「シェルブールの雨傘」(1963)ジャック・ドゥミ監督、フランス
*「山猫」(1963)ルキノ・ヴィスコンティ監督、イタリア
 「ピロスマニ」(1969)ゲオルギー・シェンゲラーヤ監督、グルジア
*「白樺の林」(1970)アンジェイ・ワイダ監督、ポーランド
 「フェリーニの道化師」(1970)フェデリコ・フェリーニ監督、イタリア
*「エミタイ」(1971)ウスマン・センベーヌ監督、セネガル
*「トロイアの女」(1971)マイケル・カコヤニス監督、ギリシャ・イギリス
*「アギーレ・神の怒り」(1972)ウェルナー・ヘルツォーク監督、西独
*「株式会社/ザ・カンパニー」(1972)サタジット・レイ監督、インド
*「ルードウィヒ 神々の黄昏」(1972)ルキノ・ヴィスコンティ監督、伊・西独・仏
 「惑星ソラリス」(1972)アンドレイ・タルコフスキー監督、ソ連
*「遠い雷鳴」(1973)サタジット・レイ監督、インド
 「自由の幻想」(1974)ルイス・ブニュエル監督、仏
*「家族の肖像」(1974)ルキノ・ヴィスコンティ監督、伊・仏
*「鏡」(1975)アンドレイ・タルコフスキー監督、ソ連
*「旅芸人の記録」(1975)テオ・アンゲロプロス監督、ギリシャ
*「約束の土地」(1975)アンジェイ・ワイダ監督、ポーランド
 「だれのものでもないチェレ」(1976)ラースロー・ラノーディ監督、ハンガリー
 「チェド」(1976)ウスマン・センベーヌ監督、セネガル
*「大理石の男」(1977)アンジェイ・ワイダ監督、ポーランド
*「チェスをする人」(1977)サタジット・レイ監督、インド
*「イフゲニア」(1978)マイケル・カコヤニス監督、ギリシャ
*「女の叫び」(1978)ジュールス・ダッシン監督、ギリシャ・アメリカ
*「木靴の木」(1978)エルマンノ・オルミ監督、イタリア
*「群れ」(1978)ユルマズ・ギュネイ監督、トルコ
*「敵」(1979)ユルマズ・ギュネイ監督、トルコ
*「メキシコ万歳」(1979)セルゲイ・エイゼンシュテイン監督、ソ連
*「アレクサンダー大王」(1980)テオ・アンゲロプロス監督、ギリシャ・伊・西独
*「歌っているのはだれ?」(1980)スロボダン・シャン監督、ユーゴスラビア
*「ドイツ・青ざめた母」(1980)ヘルマ・サンダース=ブラームス監督、西独
*「無人の野」(1980)グエン・ホン・セン監督、ベトナム
*「アルシノとコンドル」(1982)ミゲール・リッティン監督、ニカラグア
*「家と世界」(1982)サタジット・レイ監督、インド
 「ダントン」(1982)アンジェイ・ワイダ監督、ポーランド
*「ファニーとアレクサンドル」(1982)イングマール・ベルイマン監督、スウェーデン
*「マルチニックの少年」(1983)ユーザン・パルシー監督、フランス
 「懺悔」(1984)テンギズ・アブラゼ監督、グルジア・ソ連
*「パパは、出張中!」(1985)エミール・クストリッツァ監督、ユーゴスラビア
*「オフィシャル・ストーリー」(1985)ルイス・プエンソ監督、アルゼンチン
*「芙蓉鎮」(1987)シェ・チン監督、中国
*「八月の鯨」(1987)リンゼイ・アンダーソン監督、アメリカ
 「サラーム・ボンベイ」(1988)ミーラー・ナーイル監督、インド・伊・仏・米
 「TOMORROW/明日」(1988)黒木和雄監督、日本
 「火垂るの墓」(1988)高畑勲監督、日本
 「コルチャック先生」(1990)アンジェイ・ワイダ監督、ポーランド・西独
 「森の中の淑女たち」(1990)シンシア・スコット監督、カナダ
 「乳泉村の子」(1991)シェ・チン監督、中国
 「パッション・フィッシュ」(1992)ジョン・セイルズ監督、アメリカ
 「フィオナの海」(1994)ジョン・セイルズ監督、アメリカ
 「アントニアの食卓」(1995)マルレーン・ゴリス監督、オランダ、ベルギー、イギリス
 「パーフェクト・サークル」(1997)アデミル・ケノヴィッチ監督、ボスニア・フランス
 「宋家の三姉妹」(1997)メイベル・チャン監督、香港・日本
 「山の郵便配達」(1999)フォ・ジェンチイ監督、中国
 「この素晴らしき世界」(2000)ヤン・フジェベイク監督、チェコ
 「氷海の伝説」(2001)ザカリアス・クヌク監督、カナダ
 「夕映えの道」(2001)ルネ・フェレ監督、フランス
 「おばあちゃんの家」(2002)イ・ジョンヒャン監督
 「上海家族」(2002)ポン・シャオレン監督、中国
 「酔画仙」(2002)イム・グォンテク監督、韓国
 「わが故郷の歌」(2002)バフマン・ゴバディ、イラン
 「美しい夏キリシマ」(2003)黒木和雄監督、日本
 「父と暮らせば」(2004)黒木和雄監督、日本
 「亀も空を飛ぶ」(2004)バフマン・ゴバディ監督、イラン・イラク
 「シリアの花嫁」(2004)エラン・リクリス監督、イスラエル・仏・独
 「母たちの村」(2004)ウスマン・センベーヌ監督、フランス・セネガル
 「クレアモントパリホテル」(2005)ダン・アイアランド監督、英・米
 「白い馬の季節」(2005)ニンツァイ監督、中国
 「死者の書」(2005)川本喜八郎監督、日本
 「約束の旅路」(2005)ラデュ・ミヘイレアニュ監督、フランス
 「紙屋悦子の青春」(2006)黒木和雄監督、日本
 「サラエボの花」(2006)ヤスミラ・ジュバニッチ監督、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ
 「胡同の理髪師」(2006)リー・シュイホー監督、中国
 「カティンの森 」(2007)アンジェイ・ワイダ監督、ポーランド
 「木洩れ日の家で」(2007)ドロタ・ケンジェジャフスカ監督、ポーランド
 「ヒロシマ ナガサキ」(2007、スティーブン・オカザキ監督、アメリカ)
 「パリ20区、僕たちのクラス」(2008)ローラン・カンテ監督、フランス
 「冬の小鳥」(2009)ウニー・ルコント監督、韓国・フランス
 「セラフィーヌの庭」(2009)マルタン・プロヴォスト監督、仏・ベルギー・独
 「おじいさんと草原の小学校」(2010)ジャスティン・チャドウィック監督、英
 「オレンジと太陽」(2010)ジム・ローチ監督、イギリス
 「光のノスタルジア」(2010)パトリシオ・グスマン監督、フランス・ドイツ・チリ
 「キリマンジャロの雪」(2011)ロベール・グディギャン監督、フランス
 「少女は自転車にのって」(2012)ハイファ・アル=マンスール監督、サウジアラビア・ドイツ
 「ハンナ・アーレント」(2012)マルガレーテ・フォン・トロッタ監督、独・ルクセンブルク・仏
 「パプーシャの黒い瞳」(2013)ヨアンナ・コス=クラウゼ、クシシュトフ・クラウゼ監督、ポーランド
 「みかんの丘」(2013)ザザ・ウルシャゼ監督、エストニア・ジョージア
 「とうもろこしの島」(2014)ギオルギ・オヴァシュヴィリ監督、ジョージア・独・仏・他
 「馬を放つ」(2017)アクタン・アリム・クバト監督、キルギス・仏・独・オランダ・日本
 「田園の守り人たち」(2017)グザヴィエ・ボーヴォワ監督、フランス

 

<その他 岩波ホールで観た映画> 
*「青い年」(1964)パウロ・ローシャ監督、ポルトガル
*「熊座の淡き星影」(1965)ルキノ・ヴィスコンティ監督、イタリア
*「落葉」(1966)オタール・イオセリアーニ監督、グルジア
*「新しい人生」(1966)パウロ・ローシャ監督、ポルトガル
*「インタビュアー」(1978)ラナ・ゴゴベリーゼ監督、ソ連
*「新しい家族」(1982)イスクラ・バービッチ監督、ソ連

 

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