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2009年8月 8日 (土)

ゴブリンのこれがおすすめ 39 世界のユニークなアニメ映画

【おすすめ長編アニメ】
「ジュゼップ」(2020)オーレル監督、フランス
「Away」(2019)ギンツ・ジルバロディス監督、ラトビア
「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」(2019)片渕須直監督、日本
「ディリリとパリの時間旅行」(2018)ミッシェル・オスロ監督、仏・独・ベルギー
「ペンギン・ハイウェイ」(2018)石田祐康監督、日本
「ブレッドウィナー」(2017)ノラ・トゥーミー監督、アイルランド・カナダ・ルクセンブルク
「メアリと魔女の花」(2017)米林宏昌監督、日本
「夜明け告げるルーのうた」(2017)湯浅政明監督、日本
「リメンバー・ミー」(2017)リー・アンクリッチ監督、アメリカ
「エセルとアーネスト ふたりの物語」(2016)ロジャー・メインウッド監督、英・他
「この世界の片隅に」(2016)片渕須直監督、日本
「アヴリルと奇妙な世界」(2015)クリスティアン・デマール、他監督、仏・ベルギー・加
「ロング・ウェイ・ノース地球のてっぺん」(2015)レミ・シャイエ監督、仏・デンマーク
「思い出のマーニー」(2014)米林宏昌監督、日本
「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」(2014)トム・ムーア監督、アイルランド、他
「かぐや姫の物語」(2013)高畑勲監督、日本
「父を探して」(2013)アレ・アブレウ監督、ブラジル
「しわ」(2011)イグナシオ・フェレーラス監督、スペイン
「メリダとおそろしの森」(2012)マーク・アンドリュース、他監督、米
「おおかみこどもの雨と雪」(2012)細田守監督、日本)
「夜のとばりの物語 ―醒めない夢―」(2011)ミッシェル・オスロ監督、フランス
「パリ猫ディノの夜」(2010)アラン・ガニョル、ジャン=ルー・フェリシオリ監督、フランス
「夜のとばりの物語」(2010)ミッシェル・オスロ監督、フランス
「ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢」(2008)ニック・パーク監督、英
「借りぐらしのアリエッティ」(2010)米林宏昌監督、日本
「コクリコ坂から」(2010)宮崎吾朗監督、日本
「トイ・ストーリー3」(2010)リー・アンクリッチ監督、米
「9<ナイン>」(2009)シェーン・アッカー監督、米
「ブレンダンとケルズの秘密」(2009)トム・ムーア監督、仏・ベルギー・アイルランド
「崖の上のポニョ」(2008)宮崎駿監督、日本
「戦場でワルツを」(2008)アリ・フォルマン監督、イスラエル・仏・独・米
「カールじいさんの空飛ぶ家」(2008)ピート・ドクター監督、米
「ウォーリー」(2008)アンドリュー・スタントン監督、アメリカ
「アズールとアスマール」(2006)ミッシェル・オスロ監督、フランス
「死者の書」(2005)川本喜八郎監督、日本)
「コープス・ブライド」(2005)ティム・バートン、マイク・ジョンソン監督、英
「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」(2005)ニック・パーク監督、英・米
「シュレック2」(2004) アンドリュー・アダムソン監督、アメリカ
「ハウルの動く城」(04、宮崎駿監督、日本)
「ベルヴィル・ランデブー」(2002)シルヴァン・ショメ監督、仏・他
「キリクと魔女」(2002)ミッシェル・オスロ監督、仏・他
「千と千尋の神隠し」(2001)宮崎駿監督、日本
「シュレック」(2001)アンドリュー・アダムソン監督、アメリカ
「モンスターズ・インク」(2001)ピート・ドクター監督
「アイアン・ジャイアント」(1999)ブラッド・バード監督
「プリンス&プリンセス」(1999) ミッシェル・オスロ監督、フランス
「もののけ姫」(1997)宮崎駿監督、日本)
「大いなる河の流れ」(1993、フレデリック・バック監督、カナダ
「ナイトメア・ビフォー・クリスマス」(1993)ヘンリー・セレック監督)
「紅の豚」(1992) 宮崎駿監督、日本
「キリクと魔女」(1990、ミッシェル・オスロ監督、フランス
「魔女の宅急便」(1989) 宮崎駿監督、日本
「リトル・ニモ」(1989) ウィリアム・T・ハーツ監督
「火垂るの墓」(1988) 高畑勲監督、日本
「となりのトトロ」(1988) 宮崎駿監督、日本
「風が吹くとき」(1986) ジミー・T・ムラカミ監督、イギリス
「木を植えた男」(1987) フレデリック・バック監督、カナダ
「天空の城ラピュタ」(1986) 宮崎駿監督、日本
「銀河鉄道の夜」(1985) 杉井ギサブロー監督、日本
「風の谷のナウシカ」(1984) 宮崎駿監督、日本
「王と鳥」(1980) ポール・グリモー監督、フランス
「未来少年コナン」(1978) 宮崎駿監督、日本 TVアニメ
「真夏の夜の夢」(1954) イジィ・トルンカ監督
「ファンタジア」(1940) ベン・シャープスティーン監督、米
「アクメッド王子の冒険」(1926) ロッテ・ライニガー監督、ドイツ

【おすすめ短編アニメ/作品集】
「落としもの」 (2010) アンドリュー・ラーマン、ショーン・タン監督、オーストラリア・イギリス
「つみきのいえ」(2008) 加藤久仁生監督、日本
「老人と海」(1999) アレクサンドル・ペトロフ監督、ロシア・他
「ウォレスとグルミット 危機一髪」(1995) ニック・パーク監督、イギリス
「ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!」(1993) ニック・パーク監督、英
「ウォレスとグルミット チーズ・ホリデー」(1989) ニック・パーク監督、英
「NFB傑作選」
「山村浩二作品集」
「川本喜八郎作品集」
「カレル・ゼーマン作品集」
「ユーリ・ノルシュテイン作品集」
「ルネ・ラルー傑作短編集」

【こちらも要チェック】
「君の名は。」(2016)新海誠監督、日本
「ガールズ&パンツァー 劇場版」(2015)水島努監督、日本
「百日紅~Miss HOKUSAI~」(2015)原恵一監督、日本
「グスコーブドリの伝記」(2012)杉井ギサブロー監督、日本
「フランケン・ウィニー」(2012)ティム・バートン監督、アメリカ
「怪盗グルーの月泥棒」(2010)クリス・ルノー、ピエール・コフィン監督、米
「コララインとボタンの魔女」(2009)ヘンリー・セリック監督、アメリカ
「メアリー&マックス」(2008) アダム・エリオット監督、オーストラリア
「河童のクゥと夏休み」(2007) 原恵一監督、日本
「レミーのおいしいレストラン」(2007) ブラッド・バード監督、米
「シュレック2」(2001) アンドリュー・アダムソン、他監督、アメリカ
「ポーラー・エクスプレス」(2004) ロバート・ゼメキス監督、アメリカ
「Mr.インクレディブル」(2004) ブラッド・バード監督、米
「チキンラン」(2000) ニック・パーク監督
「トイ・ストーリー2」(1999)ジョン・ラセター、他、監督、アメリカ
「おもいでぽろぽろ」(1991、高畑勲監督、日本
「セロ弾きのゴーシュ」(1980) 高畑勲監督、日本
「ルパン三世 カリオストロの城」(1979) 宮崎駿監督、日本
「悪魔の発明」(1957) カレル・ゼマン監督、チェコスロヴァキア
「雪の女王」(1957) レフ・アタマーノフ監督、ソ連
「イワンと仔馬」(1947) A・スネシュコ・ブロツカヤ、他監督、ソ連

【気になる未見作品】
「屋根裏のポムネンカ」(2009) イジー・バルタ監督、チェコ・スロヴァキア・日本
「カフカ田舎医者」(2007) 山村浩二監督、日本
「ペルセポリス」(2007) マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー監督、仏
「春のめざめ」(2006) アレクサンドル・ペトロフ監督、ロシア
「ネオ・ファンタジア」(1976) ブルーノ・ボゼット監督、イタリア
「彗星に乗って」(1970)カレル・ゼマン監督、チェコスロヴァキア
「森は生きている」(1956) イワン・イワノフ=ワノ監督、ソ連
「動物農場」(1954) ジョン・ハラス、ジョイ・バチェラー監督、英
「イジィ・トルンカ作品集」(1~5)
「イジィ・トルンカの世界」(1~3)
「チェコ・アニメ傑作選」(1~2)
「チェコアニメ新世代」(vol.1~2)
「フレデリック・バック作品集」
「NFB コ・ホードマン作品集」
「ロシア・アニメーション傑作選集」(1~4)
「岡本忠成全作品集」
「ノーマン・マクラレン傑作集」

 

Unicorn  1974年に後楽園シネマでソ連映画を大量に観た。当時後楽園で大シベリア博覧会が開かれており、それにあわせて大シベリア博記念特別番組と銘打ち、「ソビエト名作映画月間」として23本のソ連映画が上映されたのである。1回に2~3本を上映するのだが、その合間に短編アニメを上映していた。プログラムに載っていないので、作品名も本数も今では分からないのだが、そのレベルの高さに驚いたものである。今のアニメに比べると動きはぎこちないのだが、ウィットに富んだ、独特の世界を作っていた。不確かな記憶ながら、大人が見て楽しむ作品が多かったように思う。宮崎駿が現れるはるか前で、アニメといえばディズニーという時代だっただけに、大人のユーモアがたっぷり盛り込まれたア ニメにすっかり感心したものだ。

 ソ連がアニメ大国だと知ったのはだいぶ後である。なにしろ当時はアニメそのものに大して興味がなかった。大人の鑑賞に堪えるものではないと思っていたのである。例外的に意識していたのは名作と言われていたディズニーの「ファンタジア」と幻の名作としてつとに知られていた「やぶにらみの暴君」(80年に「王と鳥」というタイトルで改訂版が出された)である。「やぶにらみの暴君」は84年3月に高田馬場のACTでやっと観ることができた。「ファンタジア」を観たのはさらに下って91年である。どちらも期待通りの傑作だと思った。「やぶにらみの暴君」はフランスらしい風刺のきいたテーマと絵の素晴らしさ、特に空に高く伸びる王宮の造形に驚嘆した。「ファンタジア」は音楽を中心にしたのが成功している。ミッキーを中心にすればお子様向けの映画にならざるを得ないが、クラシック音楽に合わせてアニメーションを付けるというアイディアが卓抜だった。より大人向けの作品になっているという「ネオ・ファンタジア」も観たいが、高値が付いていて未だ入手できていない。

 「やぶにらみの暴君」には感心したが、まだアニメそのものを認めるには至らなかった。「やぶにらみの暴君」はあくまでも例外だった。「やぶにらみの暴君」を観た一月後、84年4月にユーリ・ノルシュテインの「話の話」を観たが、さほど強い印象を受けなかった。アニメが劇映画に匹敵するジャンルだと初めて思ったのは86年2月に飯田橋の佳作座で「風の谷のナウシカ」を観た時である。これは衝撃的な作品だった。それまでのアニメに対する僕の認識を根底から覆した作品である。劇映画に匹敵するどころか、劇映画を超える可能性があるとまで思った。同年9月に「天空の城ラピュタ」を観てそれは確信に変わった。

Kmhsm1  翌87年の3月、もう一つの衝撃的作品と出合った。イジィ・トルンカの人形アニメ「真夏の夜の夢」を観たのである。チェコが人形アニメで有名なことは知っていたが、シェイクスピアの作品を人形アニメで再現したこの作品には心底感動した。同月、池袋の文芸地下で「風の谷のナウシカ」と「ルパン三世 カリオストロの城」を観た。88年1月には高畑勲監督の記録映画「柳川掘割物語」を文芸坐ル・ピリエで観ている。それを経て同年4月に長野市の東宝中劇で「火垂るの墓」と「となりのトトロ」を観た(88年に東京から上田市に移った)。同年10月にはビデオで高畑勲の「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968)を観たが、これはさすがに古色蒼然としていると感じた。

 このように、80年代の後半に宮崎駿と高畑勲を発見し、アニメに対する認識が劇的に変わったのである。もはや「やぶにらみの暴君」のような例外ではなく、アニメが劇映画を超える時代が来たことを実感したのである。

 その後ティム・バートン、ニック・パーク、ミッシェル・オスロ、川本喜八郎などを次々と発見してゆく。今や年間ベストテンにアニメ映画が入ることは珍しいことではなくなった。短編アニメが上映される機会も増え、世界のユニークなアニメ作品のDVDも簡単に手に入るようになった。80年代前半までと比べると隔世の感がある。

 最後にアメリカのアニメに触れておこう。アメリカのアニメでは「モンスターズ・インク」、「バグズ・ライフ」、「トイ・ストーリー」、「Mr.インクレディブル」、「レミーのおいしいレストラン」、「ウォーリー」などのピクサー/ディズニー系、「アンツ」、「チキンラン」、「シュレック」、「シュレック2」、などのドリームワークス系がいい。こちらはティム・バートンのような個性は比較的希薄で、むしろ制作会社の姿勢のほうが目立つ。ピクサー系はディズニー色が強いのでどちらかというと子供向けの作風で、ドリームワークス系は皮肉や風刺の利いた大人も楽しめるアニメという印象だ。これらの作品の登場によって、アメリカのアニメはかつてのお子様向けディズニーアニメのレベルから飛躍的に向上したと言っていい。

 最後に世界にどんなユニークなアニメがあるかを知る最適の入門書を紹介しておこう。『世界と日本のアニメーション ベスト150』(2003年、ふゅーじょんぷろだくと発行)という本である。ちなみに、そのベスト150の1位と2位を占めているのはユーリ・ノルシュテイン監督の「霧につつまれたハリネズミ」(1975)と「話の話」(1979)である。

 

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