最近のトラックバック

お気に入りホームページ

お気に入りブログ 2

  • とんとん亭
    いい映画をたくさん観ているとんちゃんさんのブログ。映画の魅力を丁寧に語っています。
  • 新・豆酢館
    カテゴリーが実にユニーク。関心の広さと深さとユニークさが魅力です。
  • 虎猫の気まぐれシネマ日記
    猫が大好きなななさんのブログ。とても丁寧に、詳しく映画を紹介しています。
  • 犬儒学派的牧歌
    一見近寄りがたいタイトルですが、とても読みやすくまた内容の濃いレビューに出会えます。
  • TRUTH?ブログエリア
    GMNさんの充実したブログ。アメコミに強い方ですが、映画の記事もすごい。読ませます。
  • It's a Wonderful Life
    kazuponさんのブログ。観ている映画がかなり重なっているのでとても参考になります。
  • no movie no life
    洋画、邦画を問わず幅広くご覧になっています。しかも取り上げている映画は良質なものばかり!
  • 日っ歩~美味しいもの、映画、子育て...の日々
    おいしい物といい映画が大好きな方。味わいのある映画を選ぶ確かな目をお持ちです。
  • 再出発日記
    邦画を洋画と同じくらい観ておられます。社会的視点をしっかりとお持ちで、大いに勉強になります。
  • 藍空放浪記
    アジア映画を中心に幅広く映画をご覧になっています。レビューも長文で深い考察に満ちています。

お気に入りブログ

« これから観たい&おすすめ映画・DVD(08年5月) | トップページ | 先月観た映画(08年4月) »

2008年4月28日 (月)

エディット・ピアフ 愛の讃歌

2007年 フランス・チェコ・イギリス 2007年9月公開
評価:★★★★☆
監督:オリヴィエ・ダアン
制作:アラン・ゴールドマン
脚本:オリヴィエ・アダン、イザベル・ソベルマン
撮影:永田鉄男
衣装デザイン:マリット・アレン
編集:リシャール・マリジ
音楽:クリストファー・ガニング
出演:マリオン・コティヤール、ジェラール・ドパルデュー、シルヴィー・テステュー
    パスカル・グレゴリー、エマニュエル・セニエ、クロチルド・クロー
   ジャン=ピエール・マルタンス、マルク・バルベ、カトリーヌ・アレグレ
   ジャン=ポール・ルーヴ、マノン・シュヴァリエ、カロリーヌ・シロル

Akari1  僕は映画を観ている間は内容の理解に関心を向けているので、劇中で使われている音楽に注意を向けることは滅多にない。5、6千枚のCDを持っているのにサントラ盤が1桁程度しかないのは恐らくそのためだ。持っているサントラ盤で今ぱっと思いつくのは「嫌われ松子の一生」、「僕のスウィング」、「ドリームガールズ」、そしてコンピレーション盤が1枚くらい。曲単位で鮮烈に印象に残っているのは(最近のものにしぼって言えば)「ロード・オブ・ウォー」で使われたジェフ・バックリィの「ハレルヤ」、「やさしくキスをして」で使われたビリー・ホリデイの「奇妙な果実」、そして「靴に恋して」と「モディリアーニ 真実の愛」で使われた「バラ色の人生」である。

 エディット・ピアフ(1915-1963)。彼女のことを知らなくても「愛の讃歌」と「バラ色の人生」を知らない人はいないだろう。2曲とも発表後半世紀以上たった今聴いても全く色あせない名曲である。「愛の讃歌」が日本では一番有名だが、僕が一番すきなのは「バラ色の人生」だ。何度聞いても感動してしまう。シャルル・トレネの「ラ・メール」、イヴ・モンタンの「枯葉」、シャルル・アズナブールの「ラ・ボエーム」、「想い出の瞳」、「帰り来ぬ青春」、「遠い想い出」、コラ・ヴォケールの「さくらんぼの実る頃」、ジルベール・ベコーの「そして今は」、エンリコ・マシアスの「恋心」などと並んで、ピアフの「愛の讃歌」と「バラ色の人生」はシャンソンの名曲として僕の心の中に刻みつけられている。

 歌手にはいろいろなタイプがあり、声が一番の魅力である歌手もいるが、およそ美声からは程遠い人もいる。ロック界でいえば、例えば、ニール・ヤング。およそまともな歌手になれそうもない特異な声だが、60年代半ばの「バッファロー・スプリングフィールド」から「CSN&Y」を経て、いまだに第1線で活躍しているのは驚異的だ。衰えを知らず、90年代以降のアルバムはほとんどすべてが傑作と言っていい。あるいはルイ・アームストロングの「この素晴らしき世界」はどうだ。数え切れないほどの美声歌手や歌のうまい歌手がカバーしたが、あの独特のだみ声で歌ったルイ・アームストロングの歌を超えるものが一つでもあっただろうか?だみ声といえばトム・ウェイツの歌も味わい深い。もっとも彼の場合は歌手としてよりも作曲家としての才能の方が上だと思うが。

 ピアフも決して美声ではない。小さな体から声を搾り出すようにして歌う。彼女の代表曲はピアフのことを何も知らずに聴いても素晴らしいが、彼女の凄絶な人生と重ね合わせて聞いた時その感動はさらに深まる。「エディット・ピアフ 愛の讃歌」で歌われるピアフの曲がどれも輝いているのは、それらの曲がどれも彼女の人生のドラマと重ね合わされているからだ。ラストのオランピア劇場で歌われる「水に流して(私は後悔しない)」の感動は、単にCDで聞いただけでは決して得られないほど深い。これほど歌に人生がにじみ出ている歌手は他にそうはいない。

* * * * * * * * * *

Fs5  「エディット・ピアフ 愛の讃歌」は晩年のピアフが公演中に倒れるシーンから始まる。そのすぐ後に時代は一気に1918年に飛ぶ。しばらくピアフの少女時代を映したかと思うと、またすぐ1959年のニューヨークに飛ぶ。口紅を塗っている大人のピアフ。背後の壁にはビリー・ホリデイのポスターが貼ってある(この二人の大歌手は奇しくも同年生まれである)。このように時代がせわしないほど交錯する。そのために映画が分かりにくくなっているという指摘は少なくない。もっとじっくりと彼女の人生を映し出して欲しかった。そう感じた人も多いだろう。僕自身もカットバックを多用しすぎだと感じている。しかし、そう感じる人たちも含めて、この映画は観る価値のある映画だと認めている。逆から考えてみるといい。頭の中が混乱するほど彼女の人生をバラバラに組み替えても、波乱に富んだピアフの人生が、歌うことの喜びと苦渋に満ちた悲しみが、なおかつ強烈に観客に伝わってくるのだと。それほど彼女の人生は壮絶だったのだ。時間の切り方がどうの、演出の仕方がどうの、マリオン・コティヤールのなりきりぶりがどうのと言う前に、この映画の根源的魅力・説得力はピアフが歩んだ人生そのものの壮絶さにあることをまず確認しておく必用がある。彼女の人生のすさまじさが観客を圧倒するのだ。

 そこに描かれたのは大文字の「人生」ではない。すなわち、「あなたにとって人生とは?」と聞かれたときの抽象的な「人生」ではなく、パリの裏路地の壁の汚れやしみ、街の雑踏や街に立ち込める臭い、その中でうらぶれた歌を歌う母親(クロチルド・クロー)の姿であり、それを気にも留めずに行過ぎる人々の姿であり、母の近くでうずくまるように座っていたときの寂しさと空腹感である。あるいは、娼婦たちが笑いさざめき泣き叫ぶ娼館での生活であり、彼女たちの肌のぬくもりであり、実母以上に愛情を込めてピアフを見守っていたティティーヌ(エマニュエル・セニエ)との身を引き裂かれるような悲しい別れであり、その記憶が伴う痛みである。あるいは、初めて舞台に立つピアフ(マリオン・コティヤール)を押しつぶしそうになった不安と重圧であり、その舞台で味わった歓喜と解放感、肌で感じた聴衆の熱い反応であり、マルセル(ジャン=ピエール・マルタンス)と共に過ごした幸せな時間とその突然の終結がもたらした胸がつぶれるような悲しみと絶望感であり、生涯の友となったマレーネ・ディートリッヒ(カロリーヌ・シロヌ)にかけられた温かい言葉に小娘のように感動したことである。抽象的な人生ではなく、紛れもなくピアフが体験した一つひとつの出来事が具体的に再現されているからこそ感動的なのだ。

 ドイツ占領時代の活躍やイヴ・モンタンらとの多彩な恋愛が描かれていないことに不満を感じるよりも、むしろ140分かけてもなお描き尽せなかったピアフの人生の豊かさにこそ思いを馳せるべきだ。頂点もどん底も味わった。いつまでも癒えぬ心の傷とそれを紛らすために過剰に摂取したモルヒネや麻薬やアルコールで身も心もボロボロになった晩年の姿。最後まで何かを求め続けてのた打ち回るようにして生きてきた人生。彼女の人生は大事なものを次々に失う人生だった。どんなに名声を得ても、その心の空隙を埋められなかった。それでも歌うことをやめず、最後の最後に本当に求めていた歌と出会い、病み衰え老婆のように老け込んだ体を押して舞台に立った。

Photo  映画はその舞台に立つピアフを何度も映し出すが、舞台の上で実際に曲を歌うシーンはラストで「水に流して(私は後悔しない)」を歌うシーンだけである。ここにこの映画のはっきりとした演出意図が表れている。恋愛のエピソードをマルセル1人にしぼったように、歌も「愛の讃歌」や「バラ色の人生」を軽く流し、あえてラストの「水に流して」をクライマックスにしたのである。この映画が焦点を当てているのはピアフの絶頂期ではなく、人生の最晩年である。ピアフ自身が「これこそ私が待ち望んでいた曲よ、私の曲よ。私の人生そのものだわ」と呼んだ「水に流して(私は後悔しない)」を引っさげてオランピア劇場に出演したピアフにスポットライトを当てたのだ。「もし人生をもう一度やり直すとしたら」とインタビューで聞かれたピアフは「同じ人生を歩む」と答えた。“いいえ、私は何も後悔していない。私は代償を払った。清算した。忘れた。過去なんてどうでもいい。私はまたゼロから出発する”と歌ったピアフ最後の大ヒット曲「水に流して(私は後悔しない)」こそ、彼女の人生を締めくくるにふさわしい歌だった。満足に立つことも出来ないほどボロボロになっても“私は何も後悔していない”と見事に歌い上げてショーを成功させたところにピアフの真髄がある。映画はそう描いている。

 伝記映画であるにもかかわらず、時系列順にエピソードを並べなかったのは晩年のピアフの視点から過去を振り返っているからである。ラスト近くで死を迎えつつあるピアフの姿が映される。カットバックが多用されるのは死の床に横たわるピアフが過去を思い出すという設定になっているからだろう。しかしその過去は順風満帆からはおよそほど遠いものだった。舞台の大喝采は長く続かない。次々に不幸が彼女を襲う。40代にして老婆のようになり、髪はチリチリで前かがみでよたよた歩くピアフの姿が容赦なく映し出される。

 「昔のことを思い出そうとしても思い出せないの。」最後にピアフの記憶に残った思い出は少女時代だった。パリの路地裏に立ち、売春宿で育った記憶。薄汚いパリの裏路地を這いずり回るようにして生きていた子供時代。最後に去来するのはその思い出だ。1918年当時のパリの路地裏を再現した美術は本当に見事だった。この点は強調しておくべきである。あの薄汚れた路地裏。しみだらけの壁。人々のみすぼらしい服装。ロマン・ポランスキーの「オリバー・ツイスト」で再現された19世紀のロンドンも見事だったが、あれでもまだきれい過ぎた。20世紀初頭の下層社会を視覚的にこれほどリアルに描いた例を他に知らない。

 少女時代の不幸な生い立ちがピアフに一生付きまとった。満足に食事も取れなかっただろう。慢性的な栄養不足で虚弱体質に育ってしまった。身長142cmという、日本人から見ても小柄な体だったのは明らかに栄養不足のせいである。角膜炎を患い危うく失明しそうになったのも不十分な食事のせいだろう。幸い角膜炎は治ったが、ピアフは「聖テレーズ、目を見えるようにして下さい」と一生懸命に祈ったおかげだと信じる。それ以後、ピアフは聖テレーズの十字架を決して手放さなかった。舞台に立つ前には必ず十字を切ったという。

 しかし少女時代は決して不幸のどん底ではなかった。母親のアネッタが娘を置いてどこかへ行ってしまったために、エディットは父ルイ(ジャン=ポール・ルーヴ)の実母の営む娼館へ預けられる。ここでの生活はエディットの人格形成に大きな影響を与えたに違いない。母を失ったエディットはここで実母以上に母親らしい娼婦たちと出会ったのである。様々な事情の果てに娼婦にまで身を落とした女たち。しかし彼女たちは決して自堕落でも無慈悲な女たちでもなかった。「銀馬将軍は来なかった」や「キムチを売る女」で描かれた娼婦たちが決して絵空事ではなかったことがこの娼館でのエピソードで分かる。幼いエディットは彼女たちに優しさと悲しさを、社会の残酷さを、そして何よりも社会の最底辺に突き落とされながら必死で生きようとするたくましさを見たのである。パリの路地裏での生活とノルマンディーの娼館での生活、これらの経験がどれほどピアフの人生と彼女の歌に大きな影響を与えたことか。これらの経験があったからこそピアフはピアフになったのである。最後の最後までピアフは「路地裏の歌手」という言葉が似合う歌手だった。

Ht1  決して居心地がいいばかりではなかったはずの娼館から父親に連れ去られるシーンがなぜあれほど悲痛なのか。単に慣れ親しんだ人たちから引き離されるのが辛かったというだけでは充分な説明にならない。一番辛かったのはティティーヌとの別れだったに違いない。ティティーヌにしても実の娘を奪い取られる思いだったろう。ティティーヌとの別れが悲痛なのは唯一手元にあった愛情をもぎ取られてしまうからである。ピアフの歌のテーマはほとんど常に愛であった。愛こそ両親の愛を充分得られなかった幼い時から彼女が常に求め続けていたものなのである。歌、愛、人生、この三つは常にピアフの中で一体だった。そしてピアフにとっての愛は常にその愛を無残に奪われる悲しみと背中合わせだったのだ。

  この映画はピアフの名曲をたっぷりと味わう映画ではない。ピアフの人生のエピソードを網羅的に紹介する映画でもない。ピアフという歌手と彼女の歌がどのように生まれ、彼女の歌にどのような思いが込められていたかを描く映画である。そこにアメリカ映画との決定的な違いがある。アメリカ映画なら「愛の讃歌」や「バラ色の人生」を何度も流しただろう。クライマックスにこの2曲を舞台で歌うシーンをもってきて、さらにこの歌が生まれるきっかけとなった恋愛をたっぷりと描いただろう。

 しかしこの映画はとことんその逆を行く。たとえばミュージック・ホールでの初舞台のシーン。不安のあまりエディットは部屋に閉じこもる。ようやく説得されて舞台に上がり、歌い始める。そこからはわざと歌声を消している。代わりにBGMを流す。その初舞台が成功だったことは、次第に自信に満ちた表情に変わってゆくピアフと歌に反応し始める観客の映像に語らせている。最後の拍手だけ実際の音が入る。

  「バラ色の人生」はマルセルをピアフが恋する女の目で見つめ、「一生の男だわ」とつぶやく後に流れてくる。しかしピアフはすぐ歌い終わりテーブルについてしまう。そのすぐ後にマレーネ・ディートリッヒと初めて出会う印象的な場面が続く(大スターの出現にピアフはすっかり上がってしまい、立ち上がるときイスを引っ掛ける)。あの名曲があっさり使われている。「愛の讃歌」はマルセルの死を聞いてピアフが泣き叫ぶ後に流れる。半狂乱になって部屋を飛び出すとそこはステージだったという劇的な展開になってはいるが、曲そのものはBGMのような扱いですぐ途切れてしまう。こういう演出はドラマチックな盛り上げを得意とするアメリカ映画にはまず出来ない。実にフランス映画らしいひねった作りだ。

  恋に傷つきながら、恋なしでは生きられないピアフ。恋こそが彼女と彼女の歌の源泉だった。イヴ・モンタンとの恋が「ラヴィアン・ローズ」を生み、プロ・ボクシングの世界チャンピオンだったマルセル・セルダンとの恋が「愛の讃歌」を生んだ。ピアフの人生は決してバラ色一色ではなかった。しかしそれでも彼女は生まれ変わってもまた同じ人生を生きたいと断言できた。苦しみや悲しみなしに彼女の歌は生まれなかった。ステージの上で咲いた華麗なバラ。しかし地面の下にはいくつもの悲しみと絶望感と孤独感が埋まっている。それも含めて彼女の人生だった。

  ピアフに扮したマリオン・コティヤールの演技が素晴らしかった。「ビッグ・フィッシュ」や「ロング・エンゲージメント」にも出ていたらしいが、全く記憶に残っていない。この映画は彼女を語る上で欠かすことのできない作品になるだろう。最後にラスト近くで描かれる若い女性記者とピアフのインタビューを引用して終わろう。
  「女性へのアドバイスをいただけますか?」
  「愛しなさい。」
  「若い人へ。」
  「愛しなさい」
  「子供には?」
  「愛しなさい。」

人気blogランキングへ

« これから観たい&おすすめ映画・DVD(08年5月) | トップページ | 先月観た映画(08年4月) »

映画」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

ほんやら堂さん TB&コメントありがとうございます。
この映画はピアフについて詳しく知ることができるという映画ではありませんね。しかし、ピアフを知らなかった人にでもその人生の凄絶さが十分伝わってくる映画です。
めまぐるしくて分かりにくい演出にもかかわらず、それを超えて彼女の苦しみや悲しみ、そして歌うことへの情熱が伝わってきます。実に得がたい作品だと思います。

ゴブリン様,TB&コメント有り難うございました.

音楽映画は大好きです.
この映画,子役の街頭での歌といい,ピアフの歌唱といい,なるほどと思わせる力強さ.これだけで思わず身を乗り出すという次第.

エディット・ピアフについては何も知りませんでした.
ボクサーの事故死や,晩年の衰えには胸が痛みます.
でも,ライトを浴びる彼女は本当にスターでした.

真紅さん、moviepadさん、ななさん TB&コメントありがとうございます。

本来ならばお1人ずつコメントをお返しすべきですが、共通のコメントで済ませる失礼をお許しください。

「エディット・ピアフ 愛の讃歌」は、人が生きる上で不可欠なのは「衣食住そして愛」なのだということを見事に描いてみせた映画でした。

波乱に富んだ人生、絶頂とどん底の繰り返し。しかし、陰影が濃ければ濃いほど輝きもまた増す。ラストで「水に流して(私は後悔しない)」を歌い上げるピアフの姿にはそれまででもっとも濃い影が張り付いていました。それゆえにもっとも輝いていたのでしょう。

ゴブリンさん こんにちは!
TBありがとうございました。
お返しを送りましたが,反映されるかどうか・・・?

いつもながら,深い考察にあふれた感想ですね!
ピアフの人生の壮絶さと,それを後悔しない潔さに
そして全身全霊を振り絞って「愛」を謳いあげた彼女の声に
圧倒されっぱなしの作品でした。
DVDで鑑賞したのですが,劇場で観たかったですね!
マリオンさんの演技にもまた驚愕!でした。

ゴブリンさん、こんばんわ

「水に流して(私は後悔しない)」という曲にピアフの人生を集約させたラストは本当に秀逸でした。

海辺でのインタビューは返答内容は事実で、シチュエーションは創作だと思われますが、この場面の演出もうまいですね。

時系列に事実をたどるのではなく、あくまで対象人物の生き方や精神を伝えるんだ、という製作サイドの意気込みが感じられる作品でした!

ゴブリンさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございました。
残念ながらTBが入らないので、記事のURLをアドレスに入れます。すみません!

この映画は昨年劇場鑑賞しましたが、記事を拝読して様々な場面が甦ってきました。
ピアフは生涯「愛を乞うひと」だったのですね。
美術もそうですが、陰影のある撮影も美しかったと思います。
マリオン嬢はオスカーも受賞し、今後ますます活躍するでしょうね。楽しみです。
ではでは、またお邪魔します。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/133483/41016789

この記事へのトラックバック一覧です: エディット・ピアフ 愛の讃歌:

» エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜 37点(100点満点中) [(´-`).。oO(蚊取り線香は蚊を取らないよ)]
新春シャンションショー! ←言えてない 公式サイト フランスのシャンソン歌手(という言い方もおかしいが)である、エディット・ピアフの生涯を描いた伝記映画。彼女の命日である10月11日に少し先回って公開されたのは意図的なものか。 『TAXi』シリーズなどで知られ...... [続きを読む]

» エディット・ピアフ 愛の讃歌 [UkiUkiれいんぼーデイ]
はぁ〜っ もぉねぇ 想像以上に良かったの一言です。:゜(´□`。)゜:。 フランスでは10人に1人が鑑賞したという本作。 愛に恵まれずに生きた一人の女性が謳い上げる「愛の讃歌」・・・ ・・・泣けました(p_;) とにかく、ピアフを演じたマリオン・コティヤールの神がかった演技に脱帽です!!! ご本人のことは曲と名前を聞いたことがあるくらいでしたが いやもう、私の中では シャンソン+フランス人歌手=「夢見るシャンソン人形」のダニエル・ビダルさん くらいしか... [続きを読む]

» 「 エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜/LA VIE EN ROSE  (2007) 」 [MoonDreamWorks★Fc2]
【 エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜 】9月29日(土)公開 ... [続きを読む]

» ★ 『エディット・ピアフ~愛の賛歌』 [映画の感想文日記]
2007年。フランス。LA MOME. オリヴィエ・ダアン監督・脚本。  マリアンヌ・コティヤール主演による、エディット・ピアフの生涯を描いた物語... [続きを読む]

» エディット・ピアフ〜愛の賛歌 [Kaz.Log Loft Cinema]
=== 渾身の熱演、マリオン・コティヤールの La Mme Piaf === {{{: 【エディット・ピアフ〜愛の賛歌】 LA MOME / LA VIE EN ROSE フランス/イギリス/チェコ 2007 監督・脚本 オリヴィエ・ダアン     製作 アラン・ゴールドマン 脚本..... [続きを読む]

» エディット・ピアフ 〜 愛の讃歌 〜 [映画のメモ帳+α]
エディット・ピアフ 〜 愛の讃歌 〜 (2007 フランス・イギリス・チェコ) 原題   LA MOME  監督   オリヴィエ・ダアン      脚本   オリヴィエ・ダアン イザベル・ソベルマン      撮影   永田鉄男                   音楽   クリストファー・ガニング                出演   マリオン・コティヤール シルヴィー・テステュー       ジャン=ピエール・マルタンス  1992年(第65回)のアカデミー賞授賞式で... [続きを読む]

» エディット・ピアフ ~愛の讃歌~ [虎猫の気まぐれシネマ日記]
あまりにも有名な,シャンソンの名曲「バラ色の人生」と「愛の讃歌」はもちろん知っていたけど,ピアフの歌声を聴いたのは,実は初めてだった。・・・・衝撃だった。彼女の声の,まるで魂をふりしぼるような,力強さと,豊かさ。・・・・ややハスキーな声で,オペラ歌手のような美しい声ではないが,一度聴いたら決して忘れ... [続きを読む]

» エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜 [Akira's VOICE]
愛と歌で駆け抜けた生涯。 [続きを読む]

» 『エディット・ピアフ/愛の讃歌』を観たよ。 [【待宵夜話】++徒然夢想++]
「哀しみ」なくして「偉大」にはなれないのだろうか……。 『エディット・ピアフ/愛の讃歌』 "LA MOME" "THE PASSIONATE LIFE OF EDITH PIAF" "LA VIE EN ROSE"... [続きを読む]

» エディット・ピアフ〜愛の賛歌〜 [パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ]
歌に生き、愛に生きた、47年の奇跡。世界の歌姫__涙と喝采の物語。 1915年にパリのベルヴィルで生まれたエディット。世界は第一次世界大戦の真っ只中である。彼女の母親は路上で歌を歌い、その僅かな収入で彼女を養っていた。やがて、幼くして祖母が営む娼館にピアフは...... [続きを読む]

» エディット・ピアフ 愛の讃歌 [UkiUkiれいんぼーデイ]
はぁ〜っ もぉねぇ 想像以上に良かったの一言です。:゜(´□`。)゜:。 フランスでは10人に1人が鑑賞したという本作。 愛に恵まれずに生きた一人の女性が謳い上げる「愛の讃歌」・・・ ・・・泣けました(p_;) とにかく、ピアフを演じたマリオン・コティヤールの神がかった演技に脱帽です!!! ご本人のことは曲と名前を聞いたことがあるくらいでしたが いやもう、私の中では シャンソン+フランス人歌手=「夢見るシャンソン人形」のダニエル・ビダルさん くらいしか... [続きを読む]

» 【エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜】 [+++ Candy Cinema +++]
【LA VIE EN ROSE】 監督・脚本 オリヴィエ・ダアン  製作年度 2007年  日本公開 2007年9月29日   上映時間 2時間20分  製作国 フランス... [続きを読む]

» エディット・ピアフ~愛の讃歌~ [空想俳人日記]
ばら色に 人生染める 我が血かな   最近のCMでのおすぎさんのコメントは反作用。他の映画と同じく仰々しい感動のコメントに、なんぼのもんかな、そう思ってしまいます。だから、ほんとは、この映画観ていなかったかもしれません。この映画を観て、まず言いたい一言。お... [続きを読む]

» 「エディット・ピアフ~愛の賛歌」 [寄り道カフェ]
LA VIE EN ROSE 2007年/フランス・イギリス・チェコ /140分 at:ナビオTOHOプレックス オフィシャル・サイト http://www.piaf.jp/ いまや伝説となったシャンソン歌手 エディット・ピアフ 詩人ジャン・コクトーは彼女を「聖なる怪物」の一人に挙げ、そして「マダム・エディット・ピアフには天賦の才がある。真似は出来ない。彼女の以前にもエディット・ピアフはなく、今後も決してないだろう」と言わしめたエディット・ピアフ。 そして今は亡... [続きを読む]

» エディット・ピアフ~愛の讃歌~ [とんとん亭]
「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」 2007年 仏 ★★★★★ 私を許してね・・・聖テレーズ。 素晴らしい! 映画館で見逃した事を悔やんでいたけれど、これは私にはDVDで良かったかもしれない。 めちゃめちゃ時系列が飛んで、わかりずらいからだ。 1回...... [続きを読む]

» エディット・ピアフ~愛の賛歌~ [ひでの徒然『映画』日記]
監督:オリヴィエ・ダアン キャスト: マリオン・コティヤール、シルヴィー・テステュー、パスカル・グレゴリー、エマニュエル・セニエ ジャン=ポール・ルーヴ、ジェラール・ドパルデュー、クロチルド・クロ、ジャン=ピエール・マルタンス カトリーヌ・アレグレ、... [続きを読む]

» 「エディットピアフ愛の讃歌」 [-☆ EL JARDIN SECRETO ☆-]
波乱万丈を表現しきった脚本、演出、演技に拍手。むかし日本テレビ系列で放送していた「知ってるつもり?!」という番組で、E.ピアフの生涯を紹介していたのを憶えています。そのときの印象としては、テレビ番組故の多少の大げさを差し引いても正に激動の人生を送った人と...... [続きを読む]

» 独断的映画感想文:エディット・ピアフ~愛の讃歌~ [なんか飲みたい]
日記:2008年10月某日 映画「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」を見る. 2007年.監督:オリヴィエ・ダアン. 出演:マリオン・コティヤール(エディット・ピアフ),シルヴィー・テステュー(モモーヌ... [続きを読む]

« これから観たい&おすすめ映画・DVD(08年5月) | トップページ | 先月観た映画(08年4月) »

ゴブリンのHPと別館ブログ

フォト
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ