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2007年12月 1日 (土)

ただいま「山猫」のレビューを準備中

Moontalisman3  ここしばらく更新が滞っています。別に体調を崩しているわけではありませんが、連休の後何かと気ぜわしくて集中できないのです。映画は連休中に3本観ました。「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」、「ゾディアック」、そしてヴィスコンティの「山猫」。

 「東京タワー」は「あかね空」同様、意外に良くできていると思いました。泣かせ路線に走るのではなく、丹念に親子の情を描いていて好感を持ちました。樹木希林が独特の持ち味を生かして好演していました。オダギリジョーはもう一つ彼らしさが足りないと感じましたが、内田也哉子と小林薫がなかなかいい。ただ、庶民の生活を共感を持って描いている姿勢はいいと思うのですが、何かがいま一つ物足りない。「ALWAYS 続・三丁目の夕日」と比べるとやや魅力に欠けると感じました。

 「ゾディアック」は韓国の「殺人の追憶」と似た作品。どちらも実話に基づき、同じように結局犯人は最後まで分かりません。ジェイク・ギレンホールがとことん犯人を追求する姿勢にひきつけられます。アメリカお得意のサスペンス・ミステリーものですが、一連の作品の中では突出した出来だと思いました。ただ、しばらく時間がたってしまうとほとんど内容が思い出せない。場面が浮かんでこない。そういう意味では「殺人の追憶」には及ばないと言わざるを得ません。

 「山猫」を観たのは3度目。26年ぶりに観ました。最初に観たのは71年の9月。映画ノートには日付を書き落としているので、何日かは正確にわかりません。前後に観た映画の日付から判断して9月20日過ぎのようです。僕が本格的に映画を観始めたのはその1、2ヶ月前。まだ高校2年生で、映画を観初めてすぐこの作品に出会ったわけです。もちろん初めて観たヴィスコンティ作品。圧倒されました。まだ高校生ですからこの作品を十分理解できたはずはありませんが、ヴィスコンティ監督の名は脳裏に深く刻み付けられたでしょう。一気にお気に入り監督になりました。バート・ランカスターの重厚な演技にも感動しました。高校生・大学生時代を通じて、彼はグレゴリー・ペック、ジェームズ・スチュアート、ゲーリー・クーパー、ヘンリー・フォンダ、スティーヴ・マックィーンなどと並ぶお気に入り男優でした。

 次に観たのは丁度10年後の81年12月6日。岩波ホールで観ました。この時初めてイタリア語の「オリジナル完全版」が上映されたのです。64年に公開されたときは英語版でした。テレビも英語版を放映したのだと思いますが、吹き替えだったので別にどっちでも関係なかったわけです(ちなみに、久松保夫氏の吹き替えはバート・ランカスターのイメージぴったりの低音で絶品でした)。大作ですのでテレビではなく映画館の大画面で観るとさらに圧倒的でした。そして今回26年ぶりにDVDで観直したわけです。今観るとクラウディア・カルディナーレもそれほど美人ではないと思いました。かつてはソフィア・ローレン、ジーナ・ロロブリジーダと並ぶイタリアの代表的女優でした。他にはアンナ・マニャーニ、シルヴァーナ・マンガーノ、ジュリエッタ・マシーナ、オルネラ・ムーティ、エレオノーラ・ロッシ・ドラゴ、ステファニア・サンドレリ、アリダ・ヴァリ、モニカ・ヴィッティ等々。最近イタリア映画を観る機会がほとんどなくなったので、懐かしい名前ばかりです。クラウディア・カルディナーレの相手役はアラン・ドロン。美男俳優の代表でしたが、彼は最初に観た時からこの映画の一番の弱点だと思っていました。残念ながら今回もそう思いました。やはり彼にこういう役は合わない。「太陽がいっぱい」、「冒険者たち」、「仁義」、「サムライ」などの方がずっと似合う。彼の役はもっと陰のあるヘルムート・バーガーにやらせたかった。

 ガリバルディの赤シャツ隊の将軍役でジュリアーノ・ジェンマが出ているのも懐かしかった。マカロニ・ウエスタンの大スターで高校生の頃彼も大好きだった。とにかく格好よかった。「荒野の1ドル銀貨」はもう一度観てみたい。オッタビア・ピッコロも懐かしい名前だが、はてどこに出ていたのか。もうほとんど顔を覚えていないのが悲しい。彼女はマウロ・ボロニーニ監督の「わが青春のフロレンス」と「愛すれど哀しく」で日本でも一躍有名になった。顔立ちの濃いイタリア女優にしては日本人好みのやさしい顔立ちでした。しかしその後大成せず消えていってしまったのは残念。「わが青春のフロレンス」はDVDを持っているので、いずれ観直してみたいと思っています。

 バート・ランカスターの存在感が圧倒的なので、他の登場人物がかすんでしまってはいますが、そんなことは大した瑕ではない。作品全体の出来は圧倒的です。変革の時代をとらえた歴史叙事詩。かつてイタリア映画が世界の最高水準にあった時代に到達した頂点の一つ。その透徹した歴史観、時代に押し流されてゆく人々を見る冷徹な視線、消え去りつつある階級と力を得つつある階級が交錯する重厚な人間ドラマ。今観ても少しも色あせていない。名作中の名作です。

「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」★★★★
「ゾディアック」(07、デビッド・フィンチャー監督、アメリカ) ★★★★
「山猫」(64、ルキノ・ヴィスコンティ監督、イタリア) ★★★★★

<追記>
 「山猫」のレビューはこちらです。

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コメント

トムさん TB&コメントありがとうございます。
ヴィスコンティの原点はネオ・リアリズモにあるでしょうね。その点は過小評価すべきでないと僕も思います。
アラン・ドロンは「若者のすべて」の方が印象的でした。「山猫」のタンクレディ役は難しい役だったと思います。もっと人物像に影が欲しかった。
そちらのブログにもまたお邪魔させていただきます。

かなり、以前にTBをいただいていたようで、遅ればせながらわたくしのほうからもTBさせていただきました。
ヴィスコンティ作品の考察は素晴らしいですね。
わたしは初期のネオ・リアリズモ時代のヴィスコンティに魅力を感じており、アラン・ドロンが丁度その狭間にいたことも興味深いことと思っています。
是非、当ブログにもコメントなど残してください。
では。

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» 『山猫』~映画においては、すべての人間の言いぶんが正しい mimiさんとの対談から ~ [時代の情景]
 わたしはルキノ・ヴィスコンティ監督の映画における知性は、彼が若いころにジャン・ルノワール監督の助監督をしていた時代の影響が大きかったのではないかと推測しています。ルノワール作品『ゲームの規則』には「映画においては、すべての人間の言いぶんが正しい。」とのセリフがあり、これはヴィスコンティ作品の悲劇の土台となっている思想ではないかと思われるのです。「が正しい」という言葉を「を認める」と読み替えるとよくわかります。 ゲームの規則 / 紀伊國屋書店  彼の作品はすべて、新興... [続きを読む]

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