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2006年2月19日 - 2006年2月25日

2006年2月24日 (金)

最近観た映画とドラマより

edamame2   22日に「エターナル・サンシャイン」を観た。いつ行ってもレンタル中でなかなか借りられなくて、観るのがこんなに遅くなってしまった。散々待たされた分ずいぶん期待して観たのだが、これまた「チャーリーとチョコレート工場」同様期待を大きく下回ってしまった。しかしレビューをまだ載せていないのは、観たときのコンディションが悪く、期待したほどではないという印象がコンディションのせいなのか映画のせいなのかはっきりしないからだ。このところ忙しくて疲れがたまっていたので、「エターナル・サンシャイン」は二日に分けて観た。しかもビールを飲みながら二日とも夜中に観ていたので、観終わった翌日にはかなり記憶が薄れていた。大筋はおぼえているのだが、細かいところがはっきりしない。どうやら夜中に「ラクーナ社」の連中が来て、頭にあのヘルメットの様なものをかぶせて記憶を半分くらい消して行ったようだ。これではとてもレビューをかけないので、そのうちもう一度「素面の状態で」観直してからレビューを書くことにした。

  23日の夜中は、懲りずにビールを飲みながら、「ER」第10シーズンの5、6巻を観た。ロマノが死ぬ回はすごかった。病院の屋上のヘリポートからヘリが飛び立った後、バランスを崩して地上に墜落。ロマノはその下敷きになった。普段から猛烈に混み合っているERだが、病院の目の前にヘリが墜落したのだからたまらない。滅茶苦茶な大混乱、てんてこ舞いのすさまじい状況になってしまう。長いシリーズ中でも傑作として記憶に残る回となった。

  次の巻の冒頭でロマノの死が話題になっているが誰も無関心。葬儀の挨拶を頼まれた者は次々に人に回してしまう。結局ほとんど誰も葬儀には行かなかった。ただひとり、葬儀委員長を引き受けたエリザベスだけが病院前に置かれた花束の前にじっとたたずんでいる場面が印象的だった。ロマノは本当にいやな奴だったが、ここまで冷たくするのはあんまりだと思った。日本人なら形だけでも参列しただろう。そういえば、死ぬ前の彼はいつにもまして毒舌をあたり構わず吐きちらしていた。ほとんど性格破綻者になっていた。いろんな意味でもう限界だったのかもしれない。  

 それにしても第10シーズンまでドラマとしての水準を維持しているのは奇跡的だと言っていい。最初のメンバーのうち残っているのはカーターとスーザンだけ。主要メンバーはごっそり入れ替わったが、ドラマは少しも陳腐化していない。驚くべきことだ。よほど脚本がしっかりしているのだろう。ER内ばかりではなく、各登場人物の私生活や恋愛も絡ませ、ドラマに厚みを持たせている。第9シーズンあたりからコバッチュとカーターがコンゴに行くなど、新しい展開もみせている。コンゴのシーンは観ていてつらくなることが多い。内乱が続きボランティア医師たちは命の危険を冒して医療に従事する。薬も医療機器も資金も不足している。物があふれたアメリカと意識的に対比されている。この展開が見事である。

  新しいインターンとしてインド系の女の子が出てくるが、なんとこの子は「ベッカムに恋して」で主演したパーミンダ・ナーグラだった。友人に指摘されて初めて気づいた。すっかり大人になり、綺麗になっていたので全く気づかなかった。順調にキャリアを伸ばしているようなのでとてもうれしい。ドン・チードルがパーキンソン病にかかっているインターン役で一時出てきたりと、配役にも工夫を凝らしている。このシリーズ一体いつまで続くのか。アメリカ製TVドラマの質の高さにただただ驚嘆するばかりだ。

  今日は「リンダ リンダ リンダ」を観た。最近新作のレンタル料金が安くなったので結構新作で借りてくることが多くなった。これもDVDが出るのを心待ちにしていた映画。期待通り最後のライブでぐっと盛り上がった。ただ途中は中だるみを感じた。クライマックスを最後に持ってくるために思いっきり歌う場面は最後までお預けという形になっている。したがって練習風景もそれほど多くはない。必要ないと思えるカットが結構あると感じた。「リアリズムの宿」にあったあの独特の間はここでは生かされていない。しかし映画としての出来はなかなかいい。「スウィング・ガールズ」と並ぶ「青春女の子バンド映画」の代表作になった。といってもこの2本しか知らないが。どこから見ても美人に見えないペ・ドゥナと顔が大きく足が太めの香椎由宇がいい。これは「素面」で観たので近々レビューを書きます。

2006年2月22日 (水)

これから観たい&おすすめ映画・DVD(06年3月)

【新作映画】
 「アメリカ、家族のいる風景」(ヴィム・ヴェンダース監督)  
 「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」(ニック・パーク監督)  
 「ザ・コーポレーション」(マーク・アクバー、ジェニファー・アボット監督)
 「シリアナ」(スティーブン・ギャガン監督)
 「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」(トミー・リー・ジョーンズ監督)
 「力道山」(ソン・ヘソン監督)
 「ブロークバック・マウンテン」(アン・リー監督)
 「春が来れば」(リュ・ジャンハ監督)
 「雨の町」(田中誠監督)
 「ククーシュカ ラップランドの妖精」(アレクサンドル・ロゴシュキン監督)
 「リトル・イタリーの恋」(ジャン・サルディ監督)

【新作DVD】
3月3日
 「メゾン・ド・ヒミコ」(犬童一心監督)
 「コープス・ブライド」(ティム・バートン監督・製作)
3月10日
 「レオポルド・ブルームへの手紙」(メヒディ・ノロウジアン監督)
 「私の頭の中の消しゴム」(イ・ジェハン監督)
3月17日
 「銀河ヒッチハイク・ガイド」(ガース・ジェニングス監督) kagami_piano_01
3月24日
 「記憶の扉」(ジュゼッペ・トルナトーレ監督)
 「クレールの刺繍」(エレオノール・フォーシェ監督)
 「親切なクムジャさん」(パク・チャヌク監督)
3月25日
 「ニワトリはハダシだ」(森崎東監督)
3月30日
 「愛についてのキンゼイ・レポート」(ビル・コンドン監督)

【旧作DVD】
3月10日
 「洲崎パラダイス 赤信号」(川島雄三監督)
 「天国は待ってくれる」(エルンスト・ルビッチ監督) 
 「メル・ブルックスのサイレント・ムービー」(メル・ブルックス監督)
 「メル・ブルックスの大脱走」(メル・ブルックス監督)
3月25日
 「結婚哲学」(エルンスト・ルビッチ監督)  
 「ベリッシマ」(ルキノ・ヴィスコンティ監督)
 「メリィ・ウィドゥ」(エルンスト・ルビッチ監督)
 「ルイス・ブニュエルDVD-BOX①」(ルイス・ブニュエル監督)

2006年2月21日 (火)

チャーリーとチョコレート工場

hana_300 2005年 アメリカ・イギリス
監督:ティム・バートン
原作:ロアルド・ダール『チョコレート工場の秘密』
脚本:ジョン・オーガスト
撮影:フィリップ・ルースロ
美術:アレックス・マクダウェル
音楽:ダニー・エルフマン
出演:ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デヴィッド・ケリー
    ヘレナ・ボナム・カーター、ノア・テイラー、ミッシー・パイル
    ジェームズ・フォックス、ディープ・ロイ、クリストファー・リー
    アダム・ゴドリー、アンナソフィア・ロブ、ジュリア・ウィンター
   ジョーダン・フライ、フィリップ・ウィーグラッツ、リズ・スミス
    アイリーン・エッセル 、デヴィッド・モリス

  ティム・バートンに関して最初に言っておきたいことがある。彼はまるでオタクの代表みたいに言われることがよくある。しかしこれは正確な捉え方ではないと思う。そういう印象が生まれるのは彼の独特のスタイルから来ている。怪異な登場人物やクリーチャーが次々と現れ、どこかゴシック小説を思わせる(「スリーピー・ホロウ」の原作はゴシック小説の代表作のひとつ)独特の幻想的なスタイルを持っており、また徹底的に細部にこだわるからである。しかし、独特のスタイルを持っているというのならヒッチコックだって、デヴィッド・リンチだって、黒澤や小津だって、宮崎駿だって、いやひとかどの名声を得た人なら誰でも持っていて当然である。ある特定の分野だけオタクの範疇に入るというわけではないだろう。細部へのこだわりだって、それこそ小津や黒澤は徹底して細部にこだわった。いや、わざわざ大監督の名を出さなくても、例えば美術部を取り上げれば、ある建物をセットで再現する場合にどれだけ細部に徹底してこだわるか考えてみればいい。「エイリアン」シリーズだって「スター・ウォーズ」シリーズだって相当凝っている。細部へのこだわりは当たり前のことにすぎない。

  オタクというのは他の人から見たらどうでもいいようなことにとことんこだわる人のことを指すのではないか。だとしたら幅広いファンがいるティム・バートンはどう考えてもオタクではない。彼の映画はオタク仲間だけがどこかに集まって内輪で楽しんでいる類の映画ではない。もしそうだったらハリウッドのメジャースタジオで仕事ができるわけがない(独立系ではなくメジャーにいるのは豊富な資金が使えるからではないか)。むしろ彼がそれだけ独自のスタイルを作り出しているということなのである。そう考えるべきだ。もっともその点ではニック・パークの方がこだわり度は高いと思うが。

  さて、前置きはこれくらいにして、「チャーリーとチョコレート工場」に話を向けよう。次に示すように、正直言ってこの作品に対する僕の評価は高くない。平凡な出来だと思う。いろんなブログを見てみたが、驚いたことにどこも絶賛の嵐。もちろん、楽しめたのならそれに越したことはないし、せっかく楽しんできた人に、あれを楽しいと思うのは間違っていると冷や水を浴びせるつもりもない。ただ自分で観てそれほど楽しめなかった以上、そう書くしかない。この映画を楽しんだ人はここから先は不愉快でしょうから、この先は読まない方がいいと思います。

ティム・バートン作品、マイ・ランキング  
 1 ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(製作・原案)  
 2 ビッグ・フィッシュ  
 3 シザーハンズ  
 4 チャーリーとチョコレート工場  
 5 マーズ・アタック  
 6 スリーピー・ホロウ  
 7 プラネット・オブ・ザ・エイプス  
 8 エド・ウッド
3位までは傑作の部類。3位と4位の間は大きく開いている。4位から8位まではほぼ横一線。つまりどれも平凡な出来。

  僕は児童文学が大好きで、80年代には新作も含めかなり買い集めていた。有名な作品は大方読んだが、C.S.ルイスの『ナルニア国物語』やロアルド・ダールの『チョコレート工場の秘密』は気になりつつもまだ読んでいない。後者は映画のほうを先に観ることになってしまったし、前者もそうなりそうだ。

  「チャーリーとチョコレート工場」は『チョコレート工場の秘密』の二度目の映画化作品。評判がよかったのでかなり期待して観たのだが、結果は期待をだいぶ下回った。内容的には悪い子には罰を、よい子にはご褒美をという単純なもの。原作がそうなっているのだろうが、ティム・バートンらしいひねりが欲しかった。映画の視覚的効果という点でも肝心なチョコレート工場の部分が今ひとつだ。どうも期待したほどわくわくさせてもらえなかった。チャーリーの貧しい家の方がよほどファンタスティックだと思う。屋根が崩れそうに落ち窪み、壁は倒れそうなほど傾いている。屋根には穴が開いており、屋根裏部屋のチャーリーのベッドには雪が舞い降りてくる。

  テーブルに布団をかぶせているのか、大きなコタツのようなものに足を入れて動かないチャーリーの4人の祖父母たちのキャラクターがまたいい。できるだけ漫画チックな顔の人を集めてきましたという感じで何ともシュールだ。このオンボロ家屋の中で展開される部分がいちばんよく出来ていた。

  しかし、全体としてみると話の展開があまりに単純すぎる。ストーリーの展開の主筋は「ゴールデン・チケット」を手にした5人の子供のうち誰がご褒美をもらえるかというものである。しかしチャーリー以外の4人の子供たちはいずれも誰の目にも明らかな「問題児」ばかり。大食らいでパンパンに太ったオーガスタス、見るからにわがままなベルーカ・サルト、なんでも一番でないと気がすまないバイオレット・ボールガード、TVゲームおたくで何でも計算ずくで手に入ると思っているマイク・テービー。さながら子供版「七つの大罪」だ。傲慢、強欲、暴食の三つを幾分混ぜ合わせながら4人に振り分けた感じだ。唯一チャーリーだけがbottleg 普通の男の子だ。これでは先が見えすぎている。たとえて言えば、80を超えた老人たちとでっぷりと太った兄ちゃんたちばかりの中に高橋尚子が混じってマラソンレースをするようなものだ。これじゃあ走る前から結果が見えている。賭けも成立しない。しかも予想通りの結果に終わってしまう。それではさすがに芸がないから、ティム・バートンらしいいろいろな工夫をするのだが、それがまたどうも今ひとつなのだ。話の大筋が初めから見えているのでどうしても意外性に欠ける。

  もし意外なことがあるとしたら、ほのぼのファンタジー的要素が大きな要素として入りこんでいることだろう。チャーリーの家族の部分がそれに当たる。家族愛がテーマだという指摘もあるほどで、これは確かに意外だった。ティム・バートンともあろうものがこんな「当たり前の」テーマを扱うのか?正直そう思った。もっとも、考えてみれば「ビッグ・フィッシュ」もほのぼのとした味わいがあって、作風が変わったのかと思ったわけだが。

  これに対して別の声が聞こえてくる。いやいや、本当のお楽しみは他にある。この映画の目玉はチョコレート工場の秘密そのものだ。一体誰がどのようにしてチョコレートを作っているのか。ウィリー・ウォンカとはどんな人物なのか。本当に面白いのはここだと。しかしチョコレート工場もあまり楽しめなかった。チョコレート工場で一番問題なのは、チョコレートが少しもうまそうに見えないことである。ギラギラギトギトの原色で色づけされているので、どれを見ても無機質なプラスティックの作り物に見えてしまう。全く食欲がわかない。子どもの頃グリム童話の『お菓子の家』で育っているだけに(あれは本当に食べてみたかった)、なんとも拍子抜け。あのギトギトの色彩は「オズの魔法使い」にかなり近い。しかしあれは別に食べ物で出来ているわけではない。イエロー・ブリック・ロードを食べてみろと言われてもとてもそんな気にはなれない(芋虫のスープを食わされるようなものか)。どうもティム・バートンはテクニックに溺れたなと感じた。しかも「お菓子の家」らしさが出てくるのは最初だけ。あとはさらに無機質な機械仕掛けや実験室が出てくるだけ。今度は「フランケンシュタイン」の世界に突入してしまう。もっとも「フランケンシュタイン」の実験室の雰囲気は最初のチョコレート・ガーデンにも出ているが。大食いのオーガスタスが詰まってしまう透明の管なんかはまさにそうだ。ただ不思議なことに、同じ無機質な感じでも、冒頭に出てくる、機械がチョコレートを次々に製造してゆくプロセスは非常に印象的だった。これは仮定の話だが、このチョコレート製造機の置かれたところが工場見学の終点で、それまで散々チョコレートを食い散らかしてきて体がチョコレートに同化してしまった子供たちは機械の中に投げ込まれチョコレートにされてしまう、もしもこういう展開だったら面白かっただろう。こういうグリム的残酷童話なら僕は好きだ。

  また別の声が聞こえてくる。いやいや、本当の本当に見所なのはウンパルンパの歌や踊りと全編に盛り込まれているブラックな笑いだよ。しかしそれもねえ。ウンパルンパは一度か二度でやめておけばよかったものを、何度も出てきたので飽きてしまった。あまりにしつこい。だいたい、散々チョコレート工場の謎が明らかにされるぞと期待させておいて、チョコレートを作っていたのはウンパルンパでしたというのは、まるで犯人は宇宙人でしたという「フォーガットン」とほとんど同じレベルじゃないか。それじゃあんまりだろう。まあ、はたを織っていたのはツルでしたという話もあるからいいのかも知れないが。ブラックユーモアだってほとんど駄洒落のレベル。はなから「問題児」と分かっている子供を散々なぶってみてもねえ。ぶくぶくにふくれあがったり、逆のぺしゃんこにされるだけで十分だろうに(ただそこまでされても全然反省していないところが可笑しい)。

  というわけで、せっかく楽しもうとして期待して観たのにちっとも楽しませてくれない。その上、あろうことか途中で眠くなる始末(まあ夜中に観たせいもあるだろうが)。ティム・バートンのイマジネーションはこの程度だったのか。あの「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の全く斬新なアイデアはどこに行ったのか。工場の入り口で人形が踊りだして歓迎するが、火がついて燃えてしまうあたりはディズニーに対する風刺があるが、その点では「シュレック」の方がずっと優れている。

  ティム・バートンが本領を発揮できないのは原作に問題があるのかもしれない。恐らく原作は教訓物語で、欲張りな子供を批判する一方で「家族愛」を称揚する作品なのだろう。どうもティム・バートンはその原作をもてあましている感じだ。彼の作風にはあまり合わない。会社から無理やり作らされてるのだろうか。それはともかく、同じこの映画を観て、家族愛に共鳴する観客とシュールなブラックさに魅力を感じる観客とはっきり別れるのはこのせいだろう。どちらが本筋だと遣り合っても仕方がない。どちらもあるのだ。「家族愛」を消し去るわけにはいかないので、勢い無理やり派手なティム・バートン色をこてこてに塗り込もうとして結果的には中途半端になってしまった。どうもそんな感じだ。煎じ詰めると、おそらくその不徹底さに僕の不満の根源があるのかもしれない。

  それでもジョニー・デップはよく頑張ったと思う。この手の役はお手の物とはいえ、下手な受けないジョークを連発したり、ガラスに思い切り激突したりと大健闘。おかっぱ頭にシルクハットをかぶった青白い顔は忘れがたい。その父親を演じたクリストファー・リーも出番は少ないがさすがの存在感(原作には出てこないそうだが)。ただ、チャーリー役のフレディ・ハイモアは家族といる時はいいのだが、一旦工場の中に入ってしまうと存在が薄くなってしまうのが残念。

  この辺でやめておくけれども、一つ気になったことがある。ウォンカは「両親」という言葉を発音しようとすると必ず口ごもる。何か親に対してわだかまりがある事を示しているが、どういうわけか母親は最初から不在である。これは一体何を意味するのか。これがどうも最後まではっきりしない。歯医者をしていてチョコレートを禁じていた父親への恨みは理解できるが、何で母親は出てこないのか。なぜ父親ではなく「両親」で口ごもるのか。原作には書いてあるのだろうか。やはり一度読んでみる必要があるな。

2006年2月20日 (月)

名作の森(外国映画)

  ブログの左上に表示してあるア-カイブのコーナーに「名作の森」を追加することにしました。80年代までの映画はこのコーナーに収録しています。
  90年代以降の映画タイトルは「映画レビュー一覧 あ~さ行」、「映画レビュー一覧 た~わ行」をご覧ください。


赤い風船(短評)
悪人と美女
アクメッド王子の冒険(短評)
アスファルト・ジャングル(短評)
アラバマ物語
歌え!ロレッタ愛のために
海の牙

エル・スール
エル・ノルテ 約束の地
王と鳥
男の争い 
男の闘い
帰らざる海兵
風の遺産
カルメン
黄色い大地
黒いオルフェ
子供たちの王様
誤発弾
最後の冬
殺人狂時代
サルバドル~遥かなる日々
森浦(サンポ)への道
死刑執行人もまた死す
史上最大の作戦
シシリーの黒い霧(短評)
白い恐怖

ズール戦争
黄昏の恋
脱走山脈
探偵物語(短評)
ディメンシャ13
道中の点検
都会の牙
長雨
日曜日には鼠を殺せ
荷馬車
朴さん
バレンチナ物語
犯罪河岸
ハンネの昇天
100人の子供たちが列車を待っている
ふくろうの河(短評)
芙蓉鎮
古井戸
ポセイドン・アドベンチャー
炎/628
マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
ミニミニ大作戦(68年版)
山猫
雪の女王
Uボート
夜歩く男
レンブラント 描かれた人生

名作の森(日本映画)

  ブログの左上に表示してあるア-カイブのコーナーに「名作の森」を追加することにしました。80年代までの映画はこのコーナーに収録しています。
  90年代以降の映画タイトルは「映画レビュー一覧 あ~さ行」、「映画レビュー一覧 た~わ行」をご覧ください。

有りがたうさん(短評)
ある映画監督の生涯 溝口健二の記録
浮雲
駅前旅館
男はつらいよ 寅次郎純情詩集
女が階段を上る時
女ひとり大地を行く
家族
祇園囃子
姉妹(きょうだい)
警察日記
故郷
座頭市物語
さびしんぼう
洲崎パラダイス
丹下左膳餘話 百万両の壷
タンポポ
TOMORROW 明日
どっこい生きてる
にごりえ
拝啓天皇陛下様
本日休診
夫婦善哉
柳川掘割物語
酔いどれ天使
用心棒(短評)

2006年2月19日 (日)

残念、上映時間を間違えた!

043205   レンタル店で「チャーリーとチョコレート工場」のDVDを返却。今日は「博士の愛した数式」を観るつもりなので新たにDVDを借りることはしなかった。海野町の駐車場に車を止め、「上田映劇」へ。今は5時ちょっと過ぎ。「博士の愛した数式」の上映は6時からのはず。ところが入り口で上映時間を確かめたら何と16時だった。1時間前に来たつもりが逆に1時間遅かった。今日の上映は4時からで最後。せっかく映画館まで来たのに、がっかり。上映時間を頭で記憶するのではなく手帳にメモしておくべきだった。う~ん、悔しい。上田や小諸の懐古園でロケをしたこともあってどうしても観たかったのに。ただ、3月5日から「電気館」に会場を変えて(経営者は同じ)引き続き上映すると書いてあるので、客はそれなりに入っているようだ。まだ観る機会はあるだろう。

  仕方がないのでもう1軒の映画館「電気館」に行く。何かいい映画が予定されていたら前売り券を買うつもりだった。入口のポスターを見てびっくり。何と「ミュンヘン」と「オリバー・ツイスト」が3月に上映予定である。昨年末からいい日本映画がずいぶんまとまって来るようになったが、洋画も充実してきた。昨年は映画館で観た洋画は一本もなかった。この調子でこれからも注目作を上田でも上映して欲しいものだ。上映時期が首都圏より遅れるのは仕方ない。映画館が2館・3スクリーンしかないので上映作品も限られる(88年に上田に来たときには5館あった)。それでもできるなら映画館で映画を観たい。まだ上田に来て年間に10本以上映画館で観たことはない。このペースが続いてくれれば今年は年間10本突破も夢じゃない(今年はもう既に3本観ている、驚異的なハイペースだ)。いつ行っても客席はまばらなので経営は大変だろうが、上田にも熱心な映画ファンがいることを忘れないで欲しい。「映劇」、「電気館」頑張れ!

 「ミュンヘン」と「オリバー・ツイスト」の前売り券はまだ発売していないとのことだった。いつも上映直前にならないと前売り券が発売されない。何とかならないものか。それはともかく、2月25日から「県庁の星」が予定されている。前売り券を買おうか迷った。館長に評判はどうかと聞いたが、はっきりとした答えはなかった。ただ、ロケのためのスーパーを探すのに苦労したこと、スーパーの裏の事情も描かれるので、協力を渋るところが多かったらしいという話をしてくれた。それはそうだろうけれど、映画の出来はどうなのか。相変わらずコメディタッチの映画のようだが、このところ「運命じゃない人」「THE有頂天ホテル」と優れたコメディをこの映画館で観ているので期待できそうな気がする。「メゾン・ド・ヒミコ」の柴崎コウが出ているので、その意味でもかなり気持ちが惹かれる。ただ、不安なのは織田裕二が出ていること。彼の出演作で傑作は観たことない。まだ上映まで日があるのでインターネットで調べてみよう。よさそうだったら前売り券を買うつもりだ。

  もう一本、「プライドと偏見」も現在上映中。ジェーン・オースティン原作『高慢と偏見』の映画化なので気にはなるが、今一だという評価をブログで読んだことがあるのでどうも手が出ない。しかしせっかく映画館で上映するのだからもう一度これもネットで調べてみよう。それにしても、これだけ全部観られるのかと逆に心配になるほどいい映画が来るようになった。まさかこんな贅沢な悩みを上田で抱える日が来ようとは。「映劇」、「電気館」本当に頑張れ!

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