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2006年10月12日 (木)

かもめ食堂

2005年 日本 2006年3月公開Cl25s_2
評価:★★★★★
原作:群ようこ(幻冬舎刊)
脚本・監督:荻上直子
撮影:トゥオモ・ヴィルタネン
音楽:近藤達郎
編集:普嶋信一
写真:高橋ヨーコ
エンディング・テーマ:井上陽水「クレイジーラブ」
出演:小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ、ヤルッコ・ニエミ
    タリア・マルクス、マルック・ペルトラ

  ほんの何年か前まで何分に一回見せ場があるなどという宣伝文句がよく使われていた。これでもかとばかり次から次へと派手なアクションを繰り広げるハリウッド製ジェットコースター・ムービー。しかしそんなものばかり観ていればいつか食傷気味になるのは道理。たまに観る分にはいいが、その手の映画は2、3日もすればどんな映画だったかもう忘れてしまっている。その対極にあるのが「観覧車ムービー」。「わが家の犬は世界一」「ストレイト・ストーリー」のレビューで使った僕の造語だが、この手のゆったりしたリズムの映画は最近けっこう多い。「ゴブリンのこれがおすすめ 29」で取り上げた″ほのぼの・のんびり・ユーモアドラマ″のリストを参照いただきたい。80本選んだが、探せばまだまだあるはず。

 ゆったりとしたリズムの映画はなんでもない日常を描いた映画に多い。「犬猫」「阿弥陀堂だより」「珈琲時光」「博士の愛した数式」等々。取り立てて大きな事件も出来事も起こらない。これらにシュールな感覚を盛り込んだのが「茶の味」「リアリズムの宿」である。映画全体に独特の空気感が漂っているという点では「かもめ食堂」もこれらの作品に共通している。「阿弥陀堂だより」がこれらの中では一番「かもめ食堂」に近いかもしれない。何かに追われるように生きているせわしない日本人の疲れ切った心が、全く別の環境におかれることによって癒されてゆくという共通のテーマを持っているからだ。

 外国映画で近い雰囲気を持っているのはやはり北欧の「キッチン・ストーリー」「過去のない男」あたりだろう。ゆったりとしたリズムだけではなく、映画の空気に共通するものを感じる。上に挙げた日本映画の空気とはまた違った空気なのだ。あるいはもっと主題に即して考えれば、中国映画「こころの湯」との共通点が思い浮かぶ。驚くほど日本の銭湯に似ている中国の銭湯が舞台である。食堂と同じように銭湯もまた人々が集まり触れ合う場であり、人々の心も体も癒す場である。世界に冠たるお風呂大国日本にこのような映画がないのはなんとも不思議だし、残念なことである。これに「月曜日に乾杯!」をくわえてみるとかなり「かもめ食堂」に近いものになる。「月曜日に乾杯!」は妻や子どもたちからろくに相手にされず、毎日同じ仕事を繰り返している生活にむなしさを感じた主人公が、ある日突然家族に黙ってふらっとヴェニスに行ってしまい、しばらくゆっくり羽を伸ばしてまた家に帰るという映画である。ヴェニスをさまよっているこの主人公は「かもめ食堂」のミドリとマサコにあたる。

 まあ、比較はこれくらいにしておこう。これ以上やってもあまり意味はない。それより時間の感覚のことに話を進めよう。日本人は総じて勤勉である。何もしないでいることは日本人にとって耐え難い苦痛なのだ。フランス人のようにのんびりバカンスを過ごすことは日本人にはほとんど拷問に近い。日本人は耐え切れなくなって途中で逃げ出してしまうとよく言われる。「かもめ食堂」の荻上直子監督も同じことを言っている。

  日本と違って、ほんとゆったりとした時間が流れているんですね。あれは日本人には真似できない。仕事はみんなきちんとやるんですが、休みはしっかりとるんです。1日10時間しか撮影できないし、土日は撮影休み。私、最初はあまりにものんびりしたペースでいらいらしてたんですが、撮影3日目にはもう諦めました(笑)。1人であせっても仕方ない、フィンランドの流儀に合わせてやっていこうと。出来上がった作品を観ると、彼らのペースに合わせて大正解でしたね。
  日本人って20時間でも平気で働いてしまう。そういう勤勉さはすごいと思いますよ。その点、フィンランド人は「仕事よりも大切なものがある」という考え方のようですね。私も地元の流儀に習って、休みの日にはプロデューサーのコテージに遊びに行って、湖に飛び込んだりサウナに入ったりしました。首都のヘルシンキでもちょっと歩けば、ムーミンが出てきそうな大自然なんですよ。
 <AOL Entertainmentの監督インタビューより>

 「かもめ食堂」に流れているのはこういう空気であり、こういう時間感覚である。「かもめ食堂」がパリやニューヨークにあったらもっと違う映画になっていただろう。北欧であることに意味があるのだ。じっとしていられない日本人にとって、このゆったりとしたリズムが逆に心地よく感じられるのである。「かもめ食堂」を観て感じるのは「月曜日に乾杯!」の主Cutcup07 人公がヴェニスで過ごした時に感じたであろう解放感と軽やかさなのである。何かから逃げるようにして日本を出てきたミドリ(片桐はいり)やマサコ(もたいまさこ)たちにとって、それまでの人生はずしりと重く肩に食い込むものだったに違いない。サチエ(小林聡美 )だって恐らくそうだったのだ。しかし日本を離れ、全く違うリズムで人々が生きているフィンランドに来て、彼女たちは軽やかに自分のペースで生きてゆく生活を知ったのである。それは彼女たちにとって未体験の「日常生活」だったのだ。外国という非日常的空間で営まれる「日常生活」。この映画の持つなんとも不思議な感覚はそこから来ている。

  そこで経験する親密な人間関係。おいしいものを食べることはそれ自体喜びなのだという発見。彼女たちは「かもめ食堂」で生きることの喜びを見出したのである。しかし、彼女たちは決して日本人であることを捨ててフィンランドに同化しようとしたわけではない。かもめ食堂のメインメニューは「日本のソウルフード」、梅干しとオカカとシャケのおにぎりなのである。さらには、トンカツ、豚肉の生姜焼き、変化球でシナモンロール。そして忘れちゃいけない淹れ立てのおいしいコーヒー。高級な食べ物など1つもない。いわゆるお袋の味。これはサチエのこだわりである。「レストランじゃなく食堂です。もっと身近な感じ。」およそグルメとは程遠い僕にとっては高級料理よりよほど食欲をそそる。コメディ調の映画だが、うわっついたところがないのはサチエがきちんとした自分の信念を持っているからである。自分のルーツをしっかり持っているからこそサチエはいつも凛としているのである。

  サチエの「凛とした」美しさは群ようこの原作にあったもので、荻上直子監督もそれを強く意識して撮ったそうである。それに応えた小林聡美がまた立派である。これほど美しい彼女を見たのは初めてだ。彼女を支えていたのは父親とおにぎりにまつわる彼女の記憶であり、父親に教えられた合気道である。自然の「気」に自分の「気」を合わせる合気道の教えが彼女の凛とした佇まいを支え、様々な人たちを受け入れるしなやかさ(和食専門のメニューの中にシナモンロールを加えることも含めて)を身に付けさせたのだろう。客が一人も来なくても動じない。おいしいものを作り続けていればいつか必ずお客さんは来る。そういう信念を持っている。彼女のきりっとしたしなやかで強靭な自然体がすがすがしくまた頼もしい。

 普通の食堂を目指した彼女の方針は食堂のシンプルだが清潔で品のいい内装や家具のセンスのよさに表れている。その方面に疎い僕でもセンスのよさが分かる。サチエのきりっとした美しい佇まいと食堂の清楚な雰囲気そしておいしい食事が、傷ついた人たちを引き付ける。彼女のおいしい料理とやさしく包み込むような人柄に惹かれて集まってきた人たちがまたいい。ミドリとマサコ、食堂の「お客さま第1号」でコーヒーは永久に無料という特典を得ている日本オタクのトンミ・ヒルトネン(ヤルッコ・ニエミ)という青年、夫に逃げられて酒におぼれていたリーサ(タリア・マルクス)、珈琲のおいしい淹れ方をサチエに教えていったマッティ(「過去のない男」のマルック・ペルトラ)。みんな胸の奥にそれぞれの重い過去やさびしい人生をかかえている。

 彼らはみんなサチエの人柄と彼女の作る食事によって見違えるように元気になってゆく。ミドリとマサコはいつのまにか「かもめ食堂」で働くようになる。店に活気が生まれ、客も増えてくる。おいしい食事を食べることは喜びであり幸せであるが、さらにそれは生きる力にもなっている。そんな描き方がいい。食堂に泥棒が入るという事件の後サチエ、マサコ、ミドリの3人がおむすびを山のように作り並んで食べるシーンにそれがよく表れている。ただおにぎりを作って食べるだけのことなのだがなぜか深く心に残る。沈んでいた彼女たちの気持ちが高揚してゆくのが観ているわれわれにも伝わってくる。もう1つ、さくさく揚げ上がったトンカツに包丁を入れたときのあのザクッザクッという音。トンカツを切る音がこんなおいしそうに聞こえるなんて!新鮮な驚きだった。食べることが生きる力を生む。「何か食べなくちゃ生きていけないよね。」そんな素朴なテーマをこれほどストレートに描いて、なおかつ感動を与える映画を他に知らない。日常繰り返すなんでもない行為に人を感動させるものを見出す。そのメッセージがじんわりと観るものの体の中に沁みこんでくる。「かもめ食堂」は遠赤外線のように心の芯まで温まる映画なのである。

  コミカルな味付けの他に、この映画にはもう1つシュールな要素がある。その典型がマサコの見つかったトランクの中に入っていたもの。そこにあるはずのないものが黄金色に輝いていた。それは森の恵みだった。この非現実的なエピソードが映画の中で浮いていないのは、フィンランドの森が持つ神秘性がうまく映画の中に導入されているからだろう。フィTree3_1 ンランドの人たちがどうしてこんなにゆったりとしていられるのかという議論になった時、日本オタクのトンミが「森があるからだ」と答える。それを聞いてマサコは早速森に行く。そこで彼女は例のあるものを取って来る。途中でそれは消えてしまうのだが、トランクを開けたら出てきたのである。このエピソードは恐らく上で引用した「首都のヘルシンキでもちょっと歩けば、ムーミンが出てきそうな大自然なんですよ」という荻上直子監督の言葉と響きあっている。上のような超自然的なことが起こってしまいそうな雰囲気、かもめ食堂があるヘルシンキの空気にはそんな不可思議なものがある。ゴブリンやエルフがその辺からひょいと出てきそうなケルトの森もこんな雰囲気だったのだろう。

 マサコはもう1つのシュールな出来事と関係している。いつもかもめ食堂をにらむようにして覗いてゆく女性がいた。ある時ついに店に入ってきてコスケンコルヴァという酒を頼む。それを飲んで彼女はすぐぶっ倒れてしまう。マサコは親身になって彼女を介抱し、その話に耳を傾ける。マサコは彼女の話を事細かにサチエとミドリに伝える。フィンランド語が分かるのと驚く二人に、マサコはもちろん分からないと平然と答える。実に面白いシーンだ。なんともシュールで滑稽なのだが、そこには悩んでいる人同士は言葉を越えて通じ合えるというメッセージが込められている。そうかも知れないとなんとなく納得してしまうのは映画の力なのだ。

 マサコがその後で言う次のせりふも面白い。「シャイだけどやさしくて、いつものーんびりリラックスして、それが私のフィンランド人のイメージでした。でもやっぱり悲しい人は悲しいんですね。」サチエはこう受ける。「どこにいたって、悲しい人は悲しいし、寂しい人は寂しいんじゃないんですか。でも、ずっと同じではいられないものですよね。人は皆変わっていくものですから。」フィンランドにだって傷ついた人はいる。しかし人にはそれを癒す力がある。

 他にも、何度も出てくる「ガッチャマンの歌を完璧に覚えている人に悪い人はいませんからね」というせりふも僕にとっては充分シュールなせりふだ。それに、もたいまさこの抑えた演技、これもそれ自体シュールだ。コーヒー豆にお湯を注ぐ前に指で真ん中に窪みを作り、「コピ・ルアック」とおまじないを唱えればおいしい珈琲ができるというのもシュールな響きがある。こういった要素が自然に映画の中に入り込めるのも、フィンランドという独特の空気があるからだろう。

 「かもめ食堂」を観終わった後はさわやかな気持ちになれる。そしておにぎりや生姜焼きが食べたくなるだろう。しかしただ軽いだけの映画ではない。この映画が問いかけているのは「人生にとって必用なものとは何か?何が人を生き生きとさせるのか?」というものだ。それでいて重くもならない。出来上がった作品は実に軽やかである。どろどろの人間関係など一切描かれない。誰も死なないし、誰も叫ばないし、劇的な事件も起こらない。にもかかわらず十分な手ごたえがある。実に稀有な作品である。この映画の成功には何といっても小林聡美、片桐はいり、もたいまさこという3人の女優が大きく貢献している。外国でロケしながら、少しも肩肘張っている風がない。3人の演技力が優れていることは言うまでもない。しかしそれ以上に、俳優にとってきわめて重要な条件、そこにいるだけであたりの空気を変えてしまうような存在感をそれぞれに持っていたからこそ、フィンランドという独特の雰囲気の中で自然に演じられたのだ。これは努力して身に付けられるものではないだろう。俳優としての資質にかかわるものだ。こんな素晴らしい女優たちが日本にいる。誇るべきことではないか。

 もちろん群ようこの原作も優れたものであったに違いない。このようなシチュエーションを考え出しただけでも並々ならぬ才能を感じさせる。監督の荻上直子についても一言触れておきたい。彼女の作品を観るのは「かもめ食堂」が初めて。1作目の「バーバー吉野」と2作目の「恋は五・七・五!」は何度か手に取ったことはあるが、借りるにはいたらなかった。観ていないので断言はできないが、「かもめ食堂」の完成度が一番高いと考えて間違いないだろう。群ようこの原作と3人の優れた女優との出会いが傑作を生んだのだ。他にない独特の持ち味を持った監督なので今後の活躍が楽しみである。

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コメント

真紅さん TB&コメントありがとうございます。
「観覧車ムービー」と「遠赤外線ムービー」という用語はなかなか評判です(笑)。今のところ僕の造語はこの二つですが、もっと作りたいですね。
こういう映画はこれまであまり日本映画になかった気がします。フィンランドという土地柄がこの映画の味わいとは切り離しがたいのでしょうね。荻上直子監督にはゆたかな可能性を感じました。この後の作品が楽しみです。
<女性にとっては、彼女たちの衣装やバッグ、キッチン小物などが素敵で溜め息モノでした。>
さすがにバッグには視線は向きませんでしたが、本文で触れた家具や内装、そしてご指摘の衣装やキッチン小物には僕も目を惹かれました。華美にならず、しかし上品で清楚な感じがとても素敵でした。

ゴブリンさま、こんにちは。TBさせていただきました。
「観覧車ムービー」まさしく言い得て妙ですね!
確かにこの映画、何も起こらないシュールな内容ですが、とても心温まる人生賛歌のような作品だと感じました。
女性にとっては、彼女たちの衣装やバッグ、キッチン小物などが素敵で溜め息モノでした。
ではでは、またです~。

mioさん TB&コメントありがとうございます。

遠赤外線映画は自然に出てきた言葉です。ふっと出た言葉って案外ぴったり言い表しているものですね。日本映画がこういう作品を作れる時代になったのですね。アメリカ映画が不振だけに、日本映画の観客も増えているそうですよ。これからが楽しみです。

mioさんのブログデザイン素敵ですね。とても優しい雰囲気で心惹かれました。こちらからも時々訪問させていただきます。

TB&コメントありがとうございます。
遠赤外線映画とは凄く的をえてるお言葉ですね。
ゆったりとした時間につつまれて、何度も繰り返し観たくなるような作品です。
また、お邪魔させてくださいね。

カゴメさん TB&コメントありがとうございます。

<よーやく、よーやくにして日本でも、「バグダッド・カフェ」に匹敵する作品が造られるようになったか…>
そういえば「バグダッド・カフェ」も「ほのぼの遠赤外線映画」でしたね。久しぶりにまた見たくなりました。でも、今月は強力な新作DVDが目白押しで、観る時間が・・・。

TB、感謝です♪♪♪

>「阿弥陀堂だより」がこれらの中では一番「かもめ食堂」に近いかもしれない。

たまたま「阿弥陀堂だより」の直ぐ後で観たので、
尚更、相乗効果絶大でありました(笑)。

>彼女たちは「かもめ食堂」で生きることの喜びを見出したのである。

最近、なかなか素直に「生きることの喜び」を感じさせてくれる作品がないですね。
しかも、浸透度の高い作品となると…稀有、であります。

>小林聡美がまた立派である。これほど美しい彼女を見たのは初めてだ。

なんでしょうねぇぇ、あの落ち着きと柔和さと朗らかさの同居した美しさは。
女性としての美しさが凝集してるかのようで。
男には出せない美しさでありました。

>トンカツを切る音がこんなおいしそうに聞こえるなんて!新鮮な驚きだった。

テクスチャーと温かみの伝わる映像と音。素晴らしいです。

>この映画にはもう1つシュールな要素がある。

プールでサチエが満場の拍手を浴びるシーンもシュールでしたが、
あれも観ていて朗らかにさせられる良いシーンでした。

>「かもめ食堂」は遠赤外線のように心の芯まで温まる映画なのである。

よーやく、よーやくにして日本でも、
「バグダッド・カフェ」に匹敵する作品が造られるようになったか…、
と感慨深いものがありました。
こういう良い物を拝見すると、心が伸び伸びしますねぇぇ(微笑)。

kimion20002000さん いつもコメントありがとうございます。

前2作の評価はやはりそうでしたか。何か自分の中にためらうものがあったので、どうしても借りる決心が付かなかったのです。

「遠赤外線映画」ですか、なるほどいいかも。「遠赤外線ムービー」で登録しましょう。kimion20002000さんがゴッドファーザー(名付け親)です。自分の用語を作るというのも面白いですね。ちょっと意識的にやってみようかな。

TBありがとう。
おっしゃるようにこの監督の前2作は、どこかシュールなこの監督の資質はある程度は出ていますが、映画の完成度は、断然「かもめ食堂」ですね。
「観覧車映画」というゴブリンさんの造語もいいけど、「遠赤外線映画」(じわっとほのぼのする)という造語も、ご登録なさったら(笑)

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