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2005年9月 9日 (金)

おばあちゃんの家

toy12002年 韓国
監督、脚本:イ・ジョンヒャン
出演:キム・ウルブン、ユ・スンホ、ミン・ギョンフン
     イム・ウンギョン、トン・ヒョフィ、イ・チュニ

 耳が遠く口も利けないおばあちゃんと大都会ソウルから来た孫との心温まる交流を描いた映画だ。昔の日本映画を思わせる温かみのある映画だが、今の日本にはこのような映画はほとんどなくなってしまった。

  監督は「美術館の隣の動物園」の女性監督イ・ジョンヒャン。彼女の長編第2作である。ありがちなテーマだがユニークなのはおばあちゃんがまったく話せないことと、ほとんどおばあちゃんと孫の2人だけで話が進行することである。孫のサンウはソウル育ちでわがままな子どもに育っている。サンウの母親は自分のことだけで精一杯で、離婚して職探しのために足手まといになる息子を母親に預けてさっさとソウルに帰ってしまう。何もない山奥の田舎におばあちゃんと2人で取り残されたサンウはなかなかおばあちゃんになじまない。おばあちゃんはすっかり腰が曲がっている。昔は日本にも腰の曲がった老人はたくさんいた。耳が聞こえないと思って「バカ」などと汚い言葉を浴びせかけるあたりは腹が立つくらいだ。一人でゲーム機で遊んでいるところは日本の子どもとまったく同じである。実際日本の今の子どももまったく同じような反応を示しただろう。持っているゲーム機やロボット(サイコロを組み合わせたような形)やアイボのようなロボット犬などもほとんど日本のものと同じだ。おばあちゃんが作るものを食べず、母親が持ってきた缶詰をもっぱら食べている。おばあちゃんが何を食べたいかと聞くと、ピザやフライドチキンを食べたいと答えるあたりは笑ってしまう。おばあちゃんが町に行って鶏を買って来るが、鳥の丸焼きを見てこれはフライドチキンじゃないから食べられないとわがままを言う。

 そんなサンウも近所の女の子に心を惹かれるあたりから変わりはじめる。その彼女が仲良くしている男の子に、暴れ牛が来るぞと嘘をついて意地悪をしたりするが、逆に自分が暴れ牛に踏み潰されそうになったときには助けてもらった。少しずつ他人へのいたわりの気持ちが芽生え始め、雨の中鶏を買いに行って風邪を引いたおばあちゃんに布団をかけ、食事を作ってあげたりする。

 小道具としてうまく使われているのが電池だ。ゲーム機の電池が切れた時、サンウはおばあちゃんのかんざしを盗んで電池を買いに行く。しかし村中を探したが電池は手に入らず、ゲーム機はそれっきり放り出してあった。ある日野菜を売りにサンウとおばあちゃんはバスで町に出かけた。サンウは電池を売っている店を見かけるが、おばあちゃんが野菜を売って稼いだ金を自分においしいものを食べさせるためにほとんど使ってしまっているのを見ていたため、サンウは電池代をねだらなかった。そこに彼の成長が伺える。そのゲーム機はさらにもう一度印象的な場面に小道具として使われる。女の子に会いに行く孫におばあちゃんがゲーム機を手渡すのである。どうせ壊れているんだからと迷惑そうにサンウは受け取ったが、後で紙包みを開けてみると中に紙幣が2枚入っていた。サンウは思わず涙を流す。感動的な場面である。

 やがて母親が来てサンウは帰ってゆく。バスの中でサンウは胸をなでるしぐさをし(おそらく「ごめんなさい」という意味だろう)、おばあちゃんに手を振る。去ってゆくバスを見送るおばあちゃん。ラスト・シーンのようだが、ここで終わってほしくないと思った。2人がその後どうなったのか知りたいと思った。果たしてその後に短いシーンが続いていた。サンウは字のかけないおばあちゃんのために「すぐに合いたい」「体の具合が悪い」等と書いた絵葉書を作り、バスに乗るときに手渡していたのだ。口が利けないので電話もかけられないおばあちゃんがいつでも連絡を取れるように。家に続く長い坂道をいつものようにゆっくりと登ってゆくおばあちゃんの姿を映しながら映画は終わる。おばあちゃんが腰を曲げてゆっくりと道を歩く場面が映画の中で何度も出てくる。それがおばあちゃんの日常生活を象徴している。ラストシーンとしてこれ以上ふさわしいものはないだろう。

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映画」カテゴリの記事

コメント

 マイコさん コメントありがとうございます。
 恋愛映画ばかりという印象の韓国映画の中でもこの映画は際立ってユニークな映画ですね。素直に感動できる映画が少なくなりました。貴重な映画だと思います。

こんばんは☆
『殺人の追憶』にコメントしてくださってありがとうございました。

『おばあちゃんの家』はホントに感動しました。

でもメイキングの方が本編よりも泣けた気がしました(笑)

おばあちゃん役の人は素人さんだったのに、素晴らしい演技でしたよね。
凄く良かった。

 龍さん コメントありがとうございます。
 見つけるのが遅れたためいっぺんにTBしてしまいました。韓国映画は結構見ていますので。こちらこそよろしくお願いいたします。

ゴブリンさん、こんばんは。
韓国映画TBかため打ち、ありがとうございました☆
私のブログは、かため打ち大歓迎のブログです。
私も、TBさせて頂きました。
今後ともよろしくお願いします☆

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?タイトル: おばあちゃんの家  「第19回モスクワ国際青少年映画祭」グランプリなど、数々の映画賞を受賞した、心温まる映画です。日本では岩波ホール創立35周年記念作品として上映されました。  映画は、おばあちゃんの孫に対する無上の愛と、クソ生意気な少年(... [続きを読む]

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